「端末メーカ各社の海外動向−2006年度通期−」
【要約】
中国3G端末では撤退続くもシャープが再参入の見込み
NECによる2006年11月下旬の中国市場撤退の発表に伴い、すでにシャープや東芝、パナソニック
モバイルコミュニケーションズ、三菱電機の撤退も含め、現時点で世界最大の市場である中国で活躍する日本メーカは存在しない。
中国市場は携帯電話ユーザ数4億以上、年間販売台数7,000万〜8,000万台とされる。
巨大であるが故に競合メーカ数も多く、日本メーカは太刀打ちできなかったのが現状だ。
欧米市場では健闘をみせる日本メーカ
中国市場では惨憺たる結果の日本メーカでも欧米市場では健闘をみせている。
Vodafone Groupへ携帯電話端末を供給しているシャープは、2006年度に前年同期比11.0%増となる415万台を出荷した。
東芝も2007年春以降に、欧州市場でWindows Mobile搭載端末「PORTEGE(ポーテジェ) G900」「PORTEGE G500」の販売を開始する計画だ。
一方、米国市場でも三洋電機や京セラ、カシオ計算機が健闘している。
三洋電機は海外向け出荷台数を非公表であるも、2006年度通期における電話機事業の海外向け売上高が前年同期比4.9%減となる1,652億円にとどめた。
下期に同12.4%増の890億円を記録した点が大きい。
また、京セラも不採算であった米Kyocera Wireless Corporationの業績に歯止めがかかった。
さらにカシオ計算機は米Verizon Wirelessへ“タフネス・ケータイ”の後継端末供給に成功した。
【キーワード】
☆3G/3.5G端末で再起を図る中国市場!!
すでに多くの日本メーカが中国市場から撤退したが、シャープは2007年中に3G端末で、NECも3.5G端末で再参入を図る。
★Vodafone Groupへ安定供給のシャープ!!
シャープはVodafone Groupへ携帯電話端末を供給しており、2006年度に前年同期比11.0%増となる415万台を販売した。一方、東芝も2007年春以降に欧州市場でWindows Mobile搭載端末の販売を開始する計画だ。
☆日本の中堅メーカが活躍する米国市場!!
米国市場は三洋電機や京セラ、カシオ計算機が健闘しており、京セラは不採算の米Kyocera Wireless Corporationの業績改善を実現し、カシオ計算機も米Verizon Wirelessへの“タフネス・ケータイ”の後継端末供給に成功した。
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