「着信メロディ市場の動向と今後の展望2」
【要約】
着信メロディも飽和
すでに携帯電話サービスが一般化している中、毎月の加入動向も飽和状態となりつつある。
こうした状況の中、着信メロディ配信サービスは携帯電話の普及とともに市場を拡大させてきたといっても過言ではない。
当初は数和音であった和音数も現在では64和音へと高音質化を果たした。
しかし、高音質化を進めた結果、これまでのようなメロディ単体ではなく、歌声さえも組み込まれた「着うた」が登場する。
他社に先駆けてCDMA2000 1x方式という3Gサービスを開始させたKDDIは、EZ「着うた」を切り札に2003年度の勝ち組に成りえたともいわれている。
一方、ボーダフォンも2003年12月に投入した「Vodafone Global Standard」端末から着うたの対応を開始させている。
また、最大手のNTTドコモも2004年2月以降に投入された「FOMA 900i」シリーズから対応した。
着うたの伸びが拡大
伸び悩みが懸念される着信メロディとは対照的に、まだまだ小規模な着うたは2004年度も市場拡大が期待される。
2004年度は携帯電話事業社3社が通年でサービスを提供でき、市場シェアの過半数を占めるNTTドコモの動向次第で市場規模は数倍を記録する見込みだ。
今後は2Gから3Gサービスへの移行が本格的に進む点も、着うたにとっては追い風となる。
今後は市場規模を縮小させることなく、微増を続けていく着信メロディに対し、急拡大していく着うた市場という構図と推測される。
【キーワード】
今後は微増の着メロ
すでに携帯電話端末の必須機能になりえた着信メロディは、携帯電話普及の飽和とともに市場規模が伸び悩む。
急拡大の着うた
KDDIが先行したEZ「着うた」も現在では他社も追随を果たし、対応端末の拡充やパケット定額制の導入によって普及の追い風となる。
着うた海外展開のCP
コンテンツ・プロバイダ各社は国内で普及しつつある着うたを海外でも提供を開始させており、国内以上の成功を見込む。
【2.市場規模推移と予測(2003〜2008年)】
横ばいの着メロ市場
着信メロディの市場規模については、財団法人デジタルコンテンツ協会(DCAj)やミュージック・シーオー・ジェーピーなどが数値を発表している。
経済産業省の外郭団体であるDCAjの「デジタルコンテンツ白書2004」によれば、2003年における着信メロディなど携帯電話向け音楽系コンテンツが前年度比6.5%増となる907億円になったという。
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