「携帯電話事業者各社の海外動向-2003年度通期-」

【要約】
アジアに注力するドコモ
これまでのNTTドコモにおける海外戦略は海外事業者への資本参加と同時に、「iモード」やW-CDMA方式の採用を促す方針となっていた。

しかし、たび重なる海外事業者の株価急落により、現在では出資を伴わない形で海外事業者へiモードの技術供与を進めている。

今後も技術供与を進めることで利用料収入などを確保し、将来的にはiモード関連の提携をW-CDMA方式サービスにまで拡大させ、端末など資材の共同調達なども検討していく。

また、対象となる地域も欧州市場はもとより、今後はアジア市場も中心に据える意向だ。

CDGと協調するKDDI
KDDIはNTTドコモのように多額の資金を投下し、自社のみで海外展開することは困難な状況にあるものとみられる。

そのため技術推進団体のCDMA Development Groupや米QUALCOMMと共同展開することによって、各国のCDMA方式事業者との連携を図る考えだ。

それに伴い、「GLOBAL PASSPORT」対応エリアを拡大していく。

なお、CDMA方式陣営の課題となっている欧州市場への展開は、プラスティック・ローミング導入やCDMA2000 1x/GSM方式デュアル・モード端末の市場投入で解決する方針とされる。

デュアル端末のボーダフォン
英Vodafoneを親会社に持つボーダフォンは国際ローミングに関し、他事業者に比べて有利な立場にある。

市場投入の延期が続いたものの、すでにW-CDMA/GSM方式デュアル・モード端末も投入されている。

なお、海外版「Vodafone live!」が2004年3月末に750万を突破し、数年内にはボーダフォンのユーザ数さえ超えてしまう見込みだ。

【キーワード】
☆技術供与のドコモ!!
これまでの多額な海外投資損を教訓に、今後は数百億円以上の出資は鳴りを潜め、「iモード」やW-CDMA方式サービスの採用を進めていく。

★CDGと協調のKDDI!!
米QUALCOMMの製品展開に沿って、サービスを提供していると揶揄されるKDDIではあるものの、今後もCDMA方式陣営との連携は欠かせない。

☆Vodafoneのボーダフォン!!
ボーダフォンは英Vodafone Group各社が欧州各地でサービスを提供している強みがあり、すでにW-CDMA/GSM方式デュアル・モード端末も市場投入済みだ。

【2.NTTドコモの動向】
3G関連へも投資拡大
NTTドコモは国内市場が将来的に鈍化するとみられることから、W-CDMA方式の採用を予定している海外事業者への投資や提携などに取り組んでいる。

しかし、海外参入の時期が悪く、多額の損失処理をせざるを得なかった。

そのため、これまでの通信事業者への直接投資以外に、欧州市場などのW-CDMA方式関連サービスへ展開を拡大させる方針だ。

正式版からの抜粋を含め、いろいろと本レポートをご紹介させていただきましたが、ご興味のある方はご購入いただければ幸いです。

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