「韓国における携帯電話市場動向」

【要約】
ケータイ先進国の韓国
韓国は日本と同様に携帯電話サービスのトレンドを牽引する国へと成長を果たし、今もなお韓国の携帯電話市場は急速な変化と発展を重ねている。

ユーザ数は日本市場に比べて半数以下となるものの、提供しているサービスは日本市場を凌ぐものがある。

事業者すべてがCDMA方式を採用している韓国では、世界に先駆けてCDMA2000 1x方式やCDMA2000 1xEV-DO(EVolution-Data Only)方式を開始している。

また、韓国の携帯電話事業者はモバイル決済以外にも、GPS位置情報やVOD(Video On Demand)、オーディオ、動画撮影などの新サービスに積極的に力を入れている。

SamsungとLGが上位
韓国の携帯電話端末市場は当初、米Motorolaを中心にNokia、Ericssonなどの海外メーカが独占的な地位を築いていた。

しかし、後発参入したSamsung Electronicsが1993年から本格的な営業展開を開始させたことにより、この状況に変化が訪れることになる。

1994年8月には「Anycall」ブランドの投入とともに、営業展開の積極化も重なり、1995年7月には米Motorolaを抜き、市場のトップへと踊り出た。

現在の端末メーカのシェアではSamsung Electronicsがトップに君臨し、第2位にLG Electronicsが位置し、完全に韓国メーカの支配する市場となっている。

【キーワード】
☆韓国メーカが健闘!!
これまで韓国の携帯電話端末市場は米MotorolaやNokia、Ericssonなどの海外メーカが上位を占めていた。

しかし、Samsung ElectronicsやLG Electronicsなどの韓国メーカが奮闘し、すでに韓国市場における海外メーカの地位は低い。

★韓国市場も飽和!!
現在、韓国市場は3,200万を超える市場へと成長しており、普及率は66.7%と日本を凌ぎ飽和状態に近づいている。

しかし、モバイル決済や1xEV-DO方式など事業者各社は積極的に新サービスを提供し、データ通信の普及を目指す。

今やSamsung Electronicsは世界の端末市場でも3位に位置し、急激な成長をみせている。

☆04年にポータビリティ!!
2003年6月から携帯電話の識別番号に「010」が登場する。情報通信部では2007年までに識別番号を010へ統一させる方針だ。

また、2004年上半期からは番号ポータビリティ制度も導入し、携帯電話ユーザの利便性向上を図る。

【3Gサービスの動向】
SK/KTF、EV-DO開始
すべての事業者がCDMA2000 1x方式サービスを提供している韓国では、すでにSK TelecomとKTFの2社がCDMA2000 1xEV-DO方式サービスも開始している。

2002年1月28日にSK Telecomが開始し、11月25日に「June」というブランドを設定した。

ブランド設定の背景には伸び悩みをみせているユーザ数が関係しているものとみられる。

SK Telecomは世界初を目指してCDMA2000 1xEV-DO方式サービスの開始を急いだため、開始時の対応端末にはパソコン・ユーザ向けデータ・カード型端末しか市場投入しなかった。

一方、KTFは5月10日から開始し、当初からブランドを「FIMM(First In Mobile Multimedia)」と設定しており、まるでNTTドコモの「FOMA(Freedom Of Mobile Multimedia Access)」を連想させるような展開だ。

SK Telecomとは異なり、開始時からLG Electronicsが韓国初の通常型CDMA2000 1xEV-DO方式端末「LG-KH5000」を投入した。

SCH-E100がカメラを接続させることで撮影が可能になるのに対し、 LG-KH5000はカメラを内蔵し、液晶ディスプレイがビデオ・カメラのように回転するという斬新なデザインを採用した。

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