最大手のNTTドコモが1桁台の伸びに対し、KDDIやJ-フォンは2桁台の成長を残している。
なお、通期ではNTTドコモの売上高が同3.2%増となる4兆8,091億円、KDDIは同6.7%増の1兆6,263億円、J-フォンが同8.1%増の1兆4,610億円となり、各社とも1桁台の伸びにとどまった。
通期では上期の影響を受けてか、各社とも伸び率が鈍化している。
横ばいとなる03年度
2003年度通期はNTTドコモの売上高が前年度比1.9%増となる4兆8,990億円、KDDIは同3.7%増の1兆6,860億円となり、各社とも小さな伸びにとどまる予測だ。
NTTドコモの携帯/自動車電話事業は同2.0%増の3兆2,200億円となり、2002年度とほぼ横ばいの業績となる見込みとなっている。
各社の事業戦略としては、NTTドコモが「FOMA」やPDC方式への注力、KDDIは「BREW」拡充やCDMA2000 1xEV-DO方式の開始、J-フォンが2003年夏に「Vodafone Gloabal Standard」の本格サービスを開始、ツーカー3社は2002年度下期から引き続きシンプル路線を継続する計画だ。
【キーワード】
☆iショットが好調!!
32万という目標は達成した「FOMA」であるが、NTTドコモの開始当初の計画とはかけ離れたものとなった。
しかし、「504iS」や「251i」シリーズなどが好調で全体のユーザ数は4,386万なっている。
★1xで700万を獲得!!
KDDIのCDMA2000 1x方式開始当初には初年度700万の達成は難しいとみられていた。
しかし、蓋を開けてみれば、2002年度通期で681万とほぼ計画どおりのユーザを獲得し、全体ユーザ数も1,405万となった。
☆写メール好調続く!!
J-フォンが2001年6月から開始した「写メール」も、2002年度通期には対応端末が910万台を突破し、J-フォン全体の65.2%が写メール対応端末となった。
それに伴い、1,396万のユーザ数となっている。
★シンプル路線浸透せず!!
ツーカー3社が2002年度下期からシンプルさや使いやすさを前面に打ち出した携帯電話端末を市場投入した。
しかし、ユーザ数は増加せず、2002年度は前年度より約10万減少して378万となってしまった。
【2.携帯電話ユーザ数の推移と予測(2002年〜2007年)】
すでに携帯電話市場の鈍化傾向は進んでおり、2002年度通期は前年度比653万増となる7,565万のユーザを獲得するにとどまった。
2001年度は同818万増の6,912万であり、今後はさらに鈍化傾向に拍車がかかっていくものとみられる。
また、年々、携帯電話事業者全体の獲得ユーザ数も減少していくものの、大きく累積シェアを崩すようなことはなく、各社ともユーザ獲得数が目減りしていくことになる。
表:携帯電話ユーザ数の推移と予測(単位:万)
年度 2002→ 2007
NTTドコモ
4,386→5,100
KDDIグループ
1,783→2,230
KDDI
1,405→1,870
ツーカー3社
378→ 360
J-フォン
1,396→1,870
合計ユーザ数
7,565→9,200
※NTTドコモとKDDIグループの2003年度は各社による予測。
※2003年度のJ-フォンと2004年度以降はエムレポートによる予測。
正式版からの抜粋を含め、いろいろと本レポートをご紹介させていただきましたが、ご興味のある方はご購入いただければ幸いです。
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なお、目次/図表はPC版に掲載しています。
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