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「携帯電話端末メーカ、富士通の躍進」
〜らくらくホンでブランド定着 国内シェアは第3位まで到達〜 |
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【要約】
売上高/出荷台数ともに2007年度まで拡大の一途
富士通におけるパソコン/携帯電話部門の売上高は年々、増加の一途を辿ってきた。しかし、2008年度には前年度の8,370億円から6,833億円へ急激に落ち込んだ。これは携帯電話事業者各社による携帯電話端末の割賦販売制度導入に伴い、買替期間長期化の影響などで市場全体が伸び悩んだためだ。ただ、富士通も一般ユーザ向けのヒット端末が登場しなかった点を減収要因にあげていた。
市場シェア第3位にまで成長
当初、富士通は国内における携帯電話端末の市場シェアで第7〜8位に甘んじていた。しかし、「らくらくホン シリーズ」で人気を博し、端末メーカとしての地位を固め、指紋認証や防水機能などの高機能端末も他メーカに先駆けて積極的に市場投入を図った。その結果、出荷台数も拡大し続け、市場シェアも2009年度上期には第3位を獲得するなど躍進を続けている。
【キーワード】
☆拡大続く売上高!!
富士通におけるパソコン/携帯電話部門の売上高は年々、増加の一途を辿ってきた。2008年度には急激に落ち込んだものの、2009年度は過去最高となる2007年度を上回る売上高を見込んでいる。
★シェアは第3位に到達!!
富士通は2001年度に国内市場シェアで第7〜8位に甘んじていた。しかし、「らくらくホン シリーズ」で人気を博し、端末メーカとしての地位を固めた結果、2009年度上期には国内シェア第3位を獲得するなど躍進を続けている。
☆増加続く出荷台数!!
携帯電話事業者各社による携帯電話端末の割賦販売制度導入などにより、国内市場は急速に縮小化している。そのような中、富士通も2008年度に出荷台数を縮小化させたものの、2009年度には回復基調といえる500万台の出荷を見込んでおり、端末メーカ、富士通の躍進は続く。
★投入機種数はPMCと同程度!!
富士通は2008年度に12機種、2009年度には8機種の市場投入を計画している。これらの数値は国内市場シェア第2位のパナソニック モバイルコミュニケーションズの投入機種数と比べても遜色ない位置にある。NTTドコモ専業の富士通が、マルチ・キャリア展開を図るパナソニック モバイルと同程度である点は健闘しているといえそうだ。
4.端末出荷台数の推移と予測
順調に拡大する出荷台数
携帯電話事業者各社による携帯電話端末の割賦販売制度導入などにより、国内市場は最盛期の約5,000万台規模の出荷から、2008年度には約3,500万台まで落ち込みをみせた。そのような中、富士通も2007年度までは右肩上がりで成長を記録し、2007年度に過去最高の590万台を出荷した。2008年度は出荷台数を縮小化させたものの、2009年度には回復基調といえる500万台の出荷を見込んでおり、端末メーカ、富士通の躍進は続く。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
売上高/出荷台数ともに2007年度まで拡大の一途
図:富士通におけるパソコン/携帯電話の売上高と出荷台数推移(2001〜2009年度)
市場シェア第3位にまで成長
表:国内端末出荷台数の半期別市場シェア順位の推移と予測(2001〜2009年度)
2.事業の方向性
【事業戦略関連】
LTE時代の到来で実力を発揮
2010年春商戦の見方
センサ系技術とWebを連携活用
現在のところ事業撤退はなし
09年1月に従業員へ自社端末やパソコンの購入を呼びかけ
モバイルフォン事業本部は商品企画から修理まで対応
08年3月に東京地裁へ仮処分命令の申立を実施
図:FOMA らくらくホンV(ブラック)/かんたん携帯 SoftBank 821T(ブラック)
07年11月から組込ソフトの携帯電話ブラウザなどの販売を開始
進化が続く見込みの携帯電話市場
端末部品の調達先を拡充
端末も鉄道貨物輸送を開始
端末事業は自社で展開
04年3月に三菱電機とFOMA端末の開発協業を発表
端末事業参入当時の市場シェアは5%程度
02年度に従来の通信と情報処理事業を統合
【端末生産体制】
08年度中にグループのパソコン工場などで端末生産を開始
図:富士通における携帯電話端末の開発/生産拠点
表:富士通における携帯電話端末の開発/生産拠点
08年1月に富士通モバイルフォンプロダクツを設立
表:富士通モバイルフォンプロダクツの会社概要
明石工場に端末向け生産ラインを整備
製造子会社の富士通周辺機にも端末生産ラインを新規導入
【法人向け関連】
09年1月から法人ユーザ向けF-06Aの販売を開始
表:F-06Aの主な仕様
図:F-06A(ブラック、開閉時/折り畳み時)
表:F-06Aの主な特長
業種を絞り込んだ端末開発などで法人展開
ソリューションで展開していく法人向け
08年10月からF1100を利用した業務用システムの販売を開始
【研究開発関連】
200種以上の色の名前を判別できるソフトを無料公開
富士通フォーラムで手の平静脈認証などをデモ
表:富士通フォーラム2009で展示された新技術
研究を重ねる基本機能の追及
06年5月に耐衝撃性を強化した植物性プラスチックを開発
04年6月にPTT技術を開発
【プラットフォーム関連】
09年10月にSymbian Foundationに参加
08年6月にSymbian Foundationに参画
04年3月に三菱電機とSymbian OS開発で協業
【FUJITSU モバイルフォンデザインアワード2009】
CEATECで端末デザインの選考結果を発表
09年5月に端末デザインを募る一般公募コンテストを開催
端末開発の1つの柱にデザインも強化
富士通らしさを感じさせる端末を開発する富士通デザイン
表:FUJITSU モバイルフォンデザインアワード2009の概要
3.業績推移と予測
2009年度の売上高は過去最高を計画
図:パソコン/携帯電話の年度別売上高推移と予測(2001〜2009年度)
表:パソコン/携帯電話の年度別売上高推移と予測(2004〜2009年度)
表:パソコン/携帯電話の年度別売上高推移(2001〜2003年度)
図:パソコン/携帯電話の半期別販売高推移と予測(2001〜2009年度)
表:パソコン/携帯電話の半期別販売高推移と予測(2001〜2009年度)
4.端末出荷台数の推移と予測
順調に拡大する出荷台数
図:携帯電話端末の年度別出荷台数推移と予測(1997〜2009年度)
表:富士通の携帯電話端末出荷台数の推移と予測(2003〜2009年度)
表:富士通の携帯電話端末出荷台数の推移(1997〜2002年度)
図:端末販売台数の半期別推移と予測(2001〜2009年度)
表:端末販売台数の半期別推移と予測(2001〜2009年度)
09年7月にらくらくホンが累積販売台数1,500万台を突破
表:キャンペーンの概要
図:らくらくホン シリーズの累積販売台数推移(2000年4月〜2009年7月)
表:らくらくホン シリーズの累積販売台数推移(2003年4月〜2009年7月)
表:らくらくホン シリーズの累積販売台数推移(2000年4月〜2002年4月)
07年4月に累積販売台数1,000万台を突破したらくらくホン
表:らくらくホン シリーズの累積販売台数推移(2001年10月〜2007年4月)
表:らくらくホン シリーズの販売開始時期一覧
5.端末投入の展開
市場投入機種数はパナソニック モバイルと同程度
表:端末メーカ3社における2008/2009年度の市場投入機種数(2010年3月6日時点)
図:富士通における市場投入機種数の推移(2005〜2009年度)
表:富士通における市場投入機種数の推移(2005〜2009年度、2010年3月6日時点)
表:富士通における直近の携帯電話端末の市場投入時期
【端末開発のコンセプト】
LTEや新機能、デザインが3つの柱
09年後半における端末開発のコンセプト
09年前半における端末開発のコンセプト
08年後半における端末開発のコンセプト
表:富士通における端末開発ポイントの変遷
【防水機能搭載端末】
折り畳み型以外の防水機能搭載端末も検討中
表:富士通における防水機能搭載端末の品揃え
08年1月にFOMA F705iに関する説明会を開催
表:富士通における防水機能搭載端末の変遷(FOMA 703i〜FOMA 705i)
防水機能は基本機能
09年11月に下期モデルの発表会を開催
表:2009年度下期モデルのアピール・ポイント
図:F-01B(BLUE)/F-02B(Folli Follie Gold)
図:docomo PRIME series F-01B/docomo STYLE series F-02Bの主な仕様
図:F-03B(TITANIUM BROWN)/F-04B(BLACK)
図:docomo SMART series F-03B/docomo PRIME series F-04Bの主な仕様
表:2009年冬春モデルの主な特長
小型デジカメを凌駕するdocomo PRIME series
カメラ機能の強化は必須
シリーズごとの対象ユーザ層の区分
進化しているタッチ・パネル機能
センシング技術発展のためゴルフに着目
パスワード・ロック機能を共通機能に設定
09年5月に夏モデルの製品説明会を開催
表:2009年夏モデルの市場投入時期
図:F-09A(ブラック)/F-08A(Beauty Pink)
図:docomo PRIME series F-09A/docomo STYLE series F-08Aの主な仕様
富士通が重視する端末開発のポイント
【らくらくホン シリーズ】
09年8月から、らくらくホン6の販売を開始
表:らくらくホン6の主な特長
図:らくらくホン6(シルバー、開閉時/ネイビー、折り畳み時)
表:らくらくホン6の主な仕様
らくらくホンに2つの課題あり
らくらくホンにおける3つのユーザ区分
09年4月から、らくらくホン ベーシックUの販売を開始
図:らくらくホン ベーシックU(メタル・シルバー、開閉時/折り畳み時)
表:らくらくホン ベーシックUの主な仕様
表:らくらくホン ベーシックUの主な特長
09年2月かららくらくホンXにレッドを追加
図:らくらくホンX(レッド、開閉時/折り畳み時)
品揃えが豊富ならくらくホン
07年9月にらくらくホンWの不具合を発表したNTTドコモ
幅広い世代向けにユニバーサル端末を展開
表:富士通端末の各シリーズの考え方
ユニバーサル端末のノウハウを子供向けにも拡大
09年2月からキッズケータイ F-05Aの販売を開始
図:キッズケータイ F-05A(Yellow、開閉時/折り畳み時)
表:キッズケータイ F-05Aの主な仕様
表:キッズケータイ F-05Aの主な特長
F-01Aが販売好調な要因
5秒アピールで特長を提示
コラボレーション展開を進める富士通
表:富士通におけるコラボレーション展開
TELECOM 2009でExpress Card型LTE端末を展示
CTIA WirelessでNTTドコモ端末やLTEを展示
CEATECでセパレートケータイを展示
CEATECで色覚障害者向け端末を展示
デザインにも注力
04年夏にFOMA F900iTを投入
ストレート型端末へのこだわり
6.海外市場向けの展開
富士通の今後の海外戦略
海外市場での展開には戦略に独自性が必要
表:富士通における海外市場への進出状況と今後の展開
図:富士通の海外展開
NTTドコモとアジア市場向け現地語化ソフトを共同開発
09年度に海外市場へ再参入
05年初めに海外市場へ再参入
【その他の市場向け展開】
09年1月にNTTドコモとの台湾市場向け端末の共同開発を発表
表:Far EasTone Telecommunicationsの会社概要
台湾市場へ参入
図:F905i(折り畳み時/開閉時/液晶回転時)
表:F905i/FOMA 905iの主な仕様比較
【欧州市場向け展開】
仏AlcatelとフランスでFOMA端末を展示
04年度に3G端末で欧州市場へ進出
過去には仏SAGEMとも3G端末開発で提携
7.富士通躍進の要因
らくらくホンのブランド定着
早期的な端末投入展開
表:NTTドコモにおける2009年冬春モデルの市場投入時期一覧
表:NTTドコモにおける2009年夏モデルの市場投入時期一覧
表:NTTドコモにおける2008年冬春モデルの市場投入時期一覧
“5秒アピール”で販売促進
不具合の少なさ
表:NTTドコモにおける直近の携帯電話端末不具合
8.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
編集後記
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オリジナル調査[個別受託調査案件]
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