「モバイルARサービスの動向と今後の展望」
〜普及は数年先の見通し 現在は販売促進系に利用多し〜 |
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【要約】
モバイルARとは
モバイルAR(Augmented Reality:拡張現実)とは、携帯電話端末やスマート・フォンなどのカメラからみる現実の風景に、認識技術や位置情報などのデジタル情報を重ねて表示する、現実世界とデジタル空間とを結びつける技術を指す。
モバイルARに注力するドコモとau
携帯電話事業者の動向としては、従来からNTTドコモとKDDI(au)が展示会などでの実演や他企業との共同企画を行っている。NTTドコモは「WIRELESS JAPAN」「CEATEC JAPAN」などで、「AR Walker」「MobileAR技術 Ver.2」「直感ナビ」「ゴルフ版直感ナビ」の展示した。
一方、KDDI(au)は2009年6月に「実空間透視ケータイ(β版)」を発表し、「地球アルバム(β版)」「トラベルビューアー(β版)」の試験提供を開始している。また、2010年7月には「セカイカメラZOOM」の提供も開始し、本格的にモバイルARへの動きを加速させつつある。
【キーワード】
☆ドコモとauはモバイルARに注力!!
NTTドコモとKDDI(au)は従来からモバイルARサービスの開発に力を注いでいる。すでにNTTドコモは「AR Walker」「MobileAR技術 Ver.2」「直感ナビ」「ゴルフ版直感ナビ」を開発し、KDDI(au)も「実空間透視ケータイ(β版)」「セカイカメラZOOM」の提供を開始した。
★利用の多いプロモーション系!!
一見、モバイルARサービスはゲームやバーチャル・コンパニオンなど、エンターテイメント的な要素が強い。しかし、実際には展示会での案内や地域振興を目的としたキャンペーンに利用されるなど、ビジネスにも多く活用されている。
☆モバイルAR普及は数年先!!
モバイルARサービスの普及には、携帯電話端末を“かざす”という行為がユーザの生活に馴染むまで時間が必要とされる。ようやく携帯電話ユーザが「おサイフケータイ」を“タッチ”することに慣れつつあり、次の段階といえる端末を“かざす”行為が一般化するには一定の時間がかかるものとみられる。
【2.モバイルARの市場性と今後の展望】
普及の土壌が整いつつあるモバイルAR
現在のところ、モバイルARサービスは頓智ドットの「セカイカメラ」などのARアプリケーションを用いた販売促進や施設案内、キャンペーンなどに多用されている。ビジネスでの利用が主流になっているのが現状であり、今後も堅実な成長が期待される。
【関連するmレポート】
「携帯電話向け電子書籍市場の動向と今後の展望B」(2010年10月28日販売開始)
http://www.m-report.net/2010/book3.htm
国内の携帯電話向け電子書籍市場が活気づいています。成長率は鈍化傾向にあるものの、今後はスマート・フォンなどが期待できそうです。本レポートでは携帯電話向け電子書籍市場の動向をまとめました。
「SIMロック解除における現状と今後の展望」(2010年9月21日販売開始)
http://www.m-report.net/2010/sim_lock.htm
現在、国内には10,000店舗以上の端末販売店があります。これらの販売店が将来的にユーザをつなぎとめる重要な役割を担う立場となりそうです。本レポートでは国内における端末販売に関する動向をまとめました。
「ケータイJavaの利用動向」(2002年8月26日販売開始)
http://www.m-report.net/2002/java.htm
「Java」サービスが開始されて以来、すでに1年半以上の年月が経過しています。本レポートでは、事業者やサービス提供企業などの動向や事例をまとめました。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
モバイルARに注力するドコモとau
プロモーション系での利用が多いモバイルARサービス
表:モバイルAR技術に関する国内の主な動向
表:モバイルARサービスの主な区分
表:提供中のモバイルARサービス一覧(携帯電話事業者編)
表:提供中のモバイルARサービス一覧@(プロバイダ編、プロモーション
系)
表:提供中のモバイルARサービス一覧A(プロバイダ編、プロモーション
系)
表:提供中のモバイルARサービス一覧(プロバイダ編、エンターテイメン
ト系)
2.モバイルARの市場性と今後の展望
普及の土壌が整いつつあるモバイルAR
対応端末の拡充で普及に拍車
モバイルARサービスの普及時期
モバイルARサービスの普及は主婦層がカギ
3.携帯電話事業者の動向
NTTドコモの動向
CEATEC JAPAN 2010でAR関連の体験コーナーを設置
表:NTTドコモにおけるAR技術関連の出展概要
2010年冬モデル向けdocomo PRIME series全機種にAR機能を搭載
WIRELESS JAPAN 2010でARサービスを展示
NTTドコモのモバイルARに対する取り組み
NTTドコモがモバイルARに取り組む背景
NTTドコモがモバイルARに感じる3つの課題
2009年7月にアプリックスとAR技術の共同開発で合意
表:アプリックスの会社概要
表:NTTドコモのモバイルAR技術に関する国内の主な動向
KDDI(au)の動向
2010年8月に頓智ドットへ出資
頓智ドットとの連携の理由
KDDI研究所のモバイルARに対する考え方
2010年7月からセカイカメラZOOMの提供を開始
2010年6月からセカイカメラZOOMにTwitterクライアント機能を搭載
表:セカイカメラZOOMのTwitterクライアント機能における特長
2010年3月に頓智ドットとARサービスの共同事業化の検討で合意
2010年2月から札幌でARアプリを活用した宝探しイベントを実施
表:お宝! グルメレーダーの概要
2009年9月に東京大学ARキャンパスツアーの実施を発表
2009年6月から実空間透視ケータイ(β版)の提供を開始
表:地球アルバム(β版)の概要
CEATEC JAPAN 2008で実空間透視ケータイのデモを実施
表:KDDI(au)のモバイルAR技術に関する国内の主な動向
4.アプリケーション/サービス・プロバイダの動向
【プロモーション系】
2010年11月に園内情報ナビゲーションの実証実験を実施
2010年10月から辰野金吾さんの回顧展を開催する佐賀県武雄市
表:辰野金吾「セカイカメラ」回顧展の概要
コンセプトの動向
2010年10月に電通と業務提携
表:コンセプトの会社概要
2010年9月にiアプリ向けARエンジンを開発
2010年9月から観光情報提供システム実験を行った小樽商科大学
図:実証実験イメージ
表:AR技術を組み込んだ観光情報提供システム実証実験の概要
電通テックなどの動向
2010年10月に読売新聞にAR広告を掲載
2010年2月からモバイル3Dの提供を開始
表:電通テックの会社概要
クウジットの動向
2010年8月にAR観光プロモーション実験にGnGが採用
表:クウジットの会社概要
グッドデザインエキスポ 2010にAR技術を提供
2010年5月にGnGのiPhone向けアプリの提供を開始
2010年4月に米QderoPateoへの技術提供を発表
デザイン百貨店の動向
2010年8月にAR3DPlayerの発表会を開催
表:デザイン百貨店の会社概要
国内事業者3社の端末で利用できるAR3DPlayer
表:ARサービスの種類
2010年8月にAR体感企画を展開した小学館
2010年8月からAndroid版iタウンページの提供を開始したNTT番号情報
表:iタウンページのサービス概要
東のエデン劇場版公開記念キャンペーンにセカイカメラが採用
2010年7月からセカイカメラによる情報発信を開始した嬉野市
2010年7月から観光コンテンツの配信を開始したNEWS
2010年7月にマン・レイ展でAR技術を展開
2010年7月に頓智ドットと業務提携したスパイア
2010年3月からセカイカメラなどに物件情報を提供するネクスト
2009年12月にエア・ファーファ プロジェクトを立ち上げたニッサン石鹸
ARで地域振興を図る岐阜県高山市
シテ科学産業博物館が展示案内にセカイカメラを利用
2009年9月にロエベのイベントでセカイカメラが採用
京都国際マンガミュージアムがAR実証実験を実施
2005年当時にAR技術を開発していたNTT研究所
図:PopRiの実施例
表:プロバイダのモバイルAR技術に関する国内の主な動向(プロモーショ
ン系)
【エンターテイメント系】
頓智ドットの動向
2010年9月からAndroid向けセカイカメラの最新版の提供を開始
表:頓智ドットの会社概要
2010年9月からセカイカメラのTwitterアプリの提供を開始
2010年8月からセカイカメラでセカイユウシャが利用可能に
2010年7月からiPhone向けセカイカメラ v2.4.0の提供を開始
表:セカイカメラ v2.4.0の新機能
2009年9月からセカイカメラの提供を開始
ヤフーの動向
2010年9月にガンダムARのバージョン・アップを実施
2010年8月からガンダムARの配信を開始
2010年8月にガンダムARの配信を発表
2010年8月に実物大のマジンガーZを出現させたバンダイ
2010年7月にセカイユウシャのティザー・サイトを開設したアンビション
2010年7月にARエヴァの提供を開始した富士急ハイランド
ローソンの動向
2010年4月にARエヴァなどの企画を中止
2010年4月にARエヴァの提供を開始
2010年4月からARエヴァなどを展開
システム・ケイの動向
2009年10月にiPhone向けLayarの提供を開始
表:システム・ケイの会社概要
40ヶ国以上の国で独自コンテンツが提供されるLayar
iPhone向けアプリの提供でユーザ規模が急拡大
セカイカメラとの違い
表:Layarとセカイカメラの違い
今後はコンテンツの有料販売も計画
2009年8月にLayarを利用した検索サービスの提供を開始
図:Layarの仕組み
表:プロバイダのモバイルAR技術に関する国内の主な動向(エンターテイ
メント系)
5.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
編集後記
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