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「フェムトセルの最新動向と今後の展望」
〜運用中のNTTドコモ ソフトバンクモバイルは規制緩和後に本格化〜

 

・NTTドコモは運用中!!

・SBMは08年後半から!!

・auは消極姿勢!!
販売開始日:2008年3月11日
ページ数:A4版33頁
ファイル容量:636kB
価格:26,250円(税込)
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【要約】

きめ細かなエリア整備に期待がかかるフェムトセル
現在、携帯電話事業者各社はフェムトセルの実用化に向けて動いている。それに伴い、メーカ各社もフェムトセルの開発に余念がない。フェムトセルとは、ユーザが家庭や会社内に設置できる超小型基地局で、カバー・エリアも半径数十m程度と非常に小さい。ただ、フェムトセルは既存基地局と比べて小型/軽量に開発可能なため、設置場所の制約が少なく、電波が届きにくいビル内や地下街、住居内、高層階に設置でき、きめ細かなエリア整備が可能になると期待されている。

すでに運用を開始しているNTTドコモ
フェムトセルについては、すでにNTTドコモが2007年11月から運用を開始している。また、ソフトバンク・グループも7月に実験を公開しており、2008年第1四半期に試験、第2四半期には一部地域で商用化、第3四半期に全国に拡大させる計画とされる。ただ、現在のところ、フェムトセルの運用には法制度などが絡むため、ユーザが自由にフェムトセルを設置することはできない。そのためNTTドコモによるフェムトセル運用では現行制度に則った提供形態になっている。

フェムトセルの利点
フェムトセルの導入は携帯電話事業者にとって、細やかなサービス・エリアの拡大につながり、ユーザにとっても携帯電話サービスが屋内や高層階などでも利用が可能になる。事業者やユーザにとって、携帯電話サービスの電波不感地域解消に期待のかかるフェムトセルであるが、それ以外にも利点は多い。事業者側では基地局設営/運営費用の抑制、携帯電話ネットワークの負荷軽減など、ユーザ側にもフェムトセル経由の通信料割引の余地、フェムトセル経由のデータ通信の上限速度利用が見込める。


図:事業者/ユーザにおけるフェムトセルの利点/欠点

図:事業者/ユーザにおけるフェムトセルの利点/欠点


【キーワード】

☆NTTドコモは運用中!!
NTTドコモが2007年11月から、ビルの高層階や地下など携帯電話サービスの電波が届きにくい不感地域の対策として、フェムトセルの運用を開始した。

★規制緩和後にソフトバンクモバイル!!
ソフトバンクモバイルもNTTドコモと同様にフェムトセルの導入には積極姿勢であるが、全国拡大は2008年後半が見込まれている。

☆auは消極姿勢!!
KDDI(au)もフェムトセルの開発を進めているものの、電波干渉や違法電波の助長、機器の価格などの問題から消極的な姿勢だ。

【1.市場概況】

 現行制度ではフェムトセル展開に多くの課題

現行制度において、国内でフェムトセルを展開するには多くの課題が残っている。(1)1局ごとに免許申請が必要、(2)ユーザが加入しているブロードバンド回線の利用不可、(3)回線の途切れは許されず、回線にはQoS(Quality of Service)が必要、(4)既存基地局と同様に無停電電源設備(UPS)の設置が必要、(5)資格を所有した電気通信主任技術者による設置が必須、(6)ユーザによるフェムトセルの移動や電源のオン/オフができないなどだ。


【目次/図表】

要約
キーワード

1.市場概況
 きめ細かなエリア整備に期待がかかるフェムトセル
 すでに運用を開始しているNTTドコモ
  表:携帯電話事業者各社のフェムトセルに対する姿勢
  表:フェムトセルにおける国内外の主な動向(2007〜2009年)
 事業者に利点の多いフェムトセル
  表:事業者/ユーザにおけるフェムトセルの利点/欠点
  図:事業者/ユーザにおけるフェムトセルの利点/欠点
 フェムトセル経由の高速データ通信は確実視
 電気代負担がユーザ側の欠点?
 現行制度ではフェムトセル展開に多くの課題

2.米ABI Researcと仏IDATEによる出荷予測
 2011年までに1億ものユーザがフェムトセル対応GWに接続可能
 2011年には1,800万台のフェムトセルが出荷

3.総務省の動向
 08年夏に基地局設置の制度を改正
 08年2月に情報格差解消戦略の素案を公表
 08年2月にフェムトセルに関する規制緩和案を公開
 電波法は改正、事業法が解釈の明確化で解禁
  表:電波法関係法令の改正案
 08年2月に携帯電話向け小電力レピータの包括免許付与を発表
 08年1月に電波法関係手数料令改正で新たな小出力規定を要請
 08年1月にソフトバンクモバイルへ包括免許の付与を発表

4.携帯電話事業者各社の動向
 NTTドコモとソフトバンク・グループのフェムトセル仕様の違い
  表:NTTドコモとソフトバンク・グループのフェムトセルの主な仕様
 NTTドコモの動向
  07年11月からフェムトセルの運用を開始
  07年7月にフェムトセルの開発を発表
  図:フェムトセル用超小型基地局装置の概観
  表:フェムトセル用超小型基地局装置の主な仕様
  07年7月にFMC事業の導入方針を発表
 ソフトバンクモバイルの動向
  ソフトバンクモバイルの考えるフェムトセルの利点
  フェムトセルをホーム・サーバに
  フェムトセル導入はホワイトプラン対策
  07年7月に実証実験デモを公開
  07年6月にフェムトセル実験の免許を取得
  表:実証実験の概要
  表:主な実験協力メーカ各社の役割
  図:英ip.access/モトローラ/英Ubiquisysのフェムトセル
  図:サムスン電子/日本エリクソン/日本電気(NEC)のフェムトセル
  06年10月からホームアンテナの無償貸与を開始
 干渉や違法電波助長などが消極理由のKDDI(au)
 フェムトセルよりも屋外エリア拡大に注力するイー・モバイル

5.国内外メーカ各社の動向
 日本電気(NEC)の動向
  2008年に欧州市場向けへ量産出荷を開始
  07年12月にフェムトセルの最新動向を紹介
  図:NECが開発したHSDPA方式フェムトセル
  07年11月にFemto Forumのボード・メンバーに選定
  07年2月に英Ubiquisysと提携
 NWC2008で評価ボードを展示した英picoChip
 08年中頃の大規模な商用展開を予想する英Ubiquisys
  図:英Ubiquisysのフェムトセル
 フェムトセルの設置を容易にする英ip.access
 CES2008でフェムトセルを展示したSamsung Electronics
 08年1月に英ip.accessに出資した米Cisco Systems
 07年第4四半期に試験参加した仏Alcatel-Lucent
 米Motorola/モトローラの動向
  07年11月からフェムトセル試験を開始
  07年7月にソリューションの提供を発表
  基地局からのハンド・オーバーは検討中
  表:メーカ各社におけるハンド・オーバー対応予定
 Nokia Siemens Networksの動向
  07年9月に米Airvanaとフェムトセルで提携
  07年7月にフェムトセル・ソリューションを発表
  期待されるソフトバンク・グループへの導入
 Huawei Technologies(華為技術)の動向
  WIRELESS JAPAN 2007でフェムトセルを展示
  表:UMTSアクセス・ポイントの主な仕様
  07年7月に国内でのフェムトセル実験実施を発表
  図:実験で採用したフェムトセルのAP
 07年6月に英picoChipなどと共同デモを実施したPALTEK

6.海外事業者各社の動向
 Vodafone Groupの動向
  08年2月にフェムトセル試験を開始
  08年1月にフェムトセル・メーカ製機器の導入を検討
 08年2月に英国でフェムトセル試験を開始した英O2など
 07年9月からフェムトセルを商用化した米Sprint Nextel
  図:Sprint AIRAVE向けフェムトセル

7.関連リンク
  表:関連リンク(五十音順)


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