「携帯電話ゲームの最新動向B」
〜ミニ・ゲームの普及でユーザ層が拡大〜 |
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【要約】
多くの利用があるミニ・ゲーム
現在のところ、携帯電話ゲームは二極化が進んでおり、大まかに大容量とミニ・ゲームに分類できる。大容量ゲームではNTTドコモの「メガゲーム」に代表される本格的なゲームで、コアなゲーム・ユーザ層である20〜30代男性が圧倒的多数を占める。一方、パズルやテーブル・ゲームなどのミニ・ゲームは空き時間に遊ぶことができる。そのため男女を問わず、ライト・ユーザ層から幅広い支持を集め、非常に多くのユーザ数を獲得している。
無料ゲームがユーザ層拡大に寄与
コンテンツ・プロバイダ各社は携帯電話ゲームの二極化により、大容量やミニ・ゲームの提供に余念がない。本格的な大容量ゲームを提供しつつ、ユーザ層拡大からミニ・ゲームも提供するなど会員数拡大に躍起になっている。一方、ディー・エヌ・エーの「モバゲータウン」に代表される無料ゲーム・サイトの乱立も携帯電話ゲームの普及に大きな影響を与えた。
広告ゲームの提供もはじまる
携帯電話ゲーム市場の新たな動きとしては広告ゲームの提供開始がある。ディー・エヌ・エー(DeNA)が2007年1月から「モバゲータウン」での提供を開始した。それを機にfonfun(旧ネットビレッジ)やアドウェイズ、more communication、クレバとIT DeSignなどが後追いしている。
【キーワード】
☆2006年の市場規模は約750億円!!
モバイル・コンテンツ・フォーラムによれば、2006年における携帯電話ゲーム市場の規模が前年比35.8%増となる748億円になったという。
★ミニ・ゲームの利用広がる!!
ディー・エヌ・エーの「モバゲータウン」の人気に相まって、ミニ・ゲームや無料ゲームの利用が広がっている。
☆無料ゲームは市場規模縮小に影響!!
無料ゲームの普及により、利用拡大の見込めるライト・ユーザ層が移行し、携帯電話ゲーム市場の規模自体が縮小化していく可能性もある。
【2.市場規模推移と予測(2002〜2007年)】
2006年は約750億円にまで成長した携帯電話ゲーム
モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)によれば、2006年における携帯電話ゲーム市場の規模が前年比27.0%増となる748億円になったという。2006年には大容量ゲームに注力していた携帯電話事業者各社であったが、2007年に入ると、脳トレ系ゲームの流行もあり、ミニ・ゲームを利用するライト・ユーザ獲得に向けた動きが強まりつつある。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
多くの利用があるミニ・ゲーム
表:携帯電話ゲームの区分
無料ゲームがユーザ層拡大に寄与
広告ゲームの提供もはじまる
2.市場規模推移と予測(2002〜2007年)
2006年は約750億円にまで成長した携帯電話ゲーム
図:携帯電話ゲーム市場規模の推移(2002〜2007年、MCF調査/エムレポート推定)
表:携帯電話ゲーム市場規模の推移(2002〜2007年)
3.携帯電話事業者の動向
NTTドコモの動向
携帯電話ゲームの月間市場規模は約40億円
図:携帯電話コンテンツの月間市場規模推移(2006年9月〜2007年8月)
表:携帯電話コンテンツの月間市場規模推移(2006年9月〜2007年8月)
TOKYO GAME SHOW 2007で新作ゲームを披露
表:TOKYO GAME SHOW 2007で披露された新作直感ゲーム一覧
表:TOKYO GAME SHOW 2007で披露された新作メガゲーム一覧
07年9月に携帯電話ゲームのプレゼント企画を実施
表:DoCoMo GAME SHOW(第1弾)で対象となるゲーム
07年4月に直感ゲーム対応FOMA 904iシリーズを発表
表:直感ゲーム対応FOMA 904iシリーズ
KDDI(au)の動向
au内流通額トップの携帯電話ゲーム
07年9月にEZアプリ(BREW)のゲーム・コンテンツを拡充
表:TOKYO GAME SHOW 2007展示ゲーム一覧(キッズ・コーナー)
表:TOKYO GAME SHOW 2007展示ゲーム一覧
ガチャガチャ・キャンペーンの景品にFlashゲームなどを用意
07年6月から吉本興業と共同キャンペーンを実施
07年5月からファミ通ゲームチャンネルの配信を開始
ソフトバンクモバイルの動向
07年12月から高速オンラインゲームの提供を開始
表:高速オンラインゲーム対応端末一覧
表:高速オンラインゲームのコンテンツ一覧
大容量ゲームは豊富な品揃え
他事業者と同様に携帯電話ゲームが好調に推移
07年3月からタダゲームの提供を開始
表:タダゲーム開始当初の無料ゲーム一覧
4.主なコンテンツ・プロバイダの国内動向
07年度上期のモバイル・コンテンツ事業は増収のスクウェア・エニックス
表:モバイル・コンテンツ事業の半期別業績推移と予測(2006〜2007年度)
表:モバイル・コンテンツ事業におけるグループ会社
バンダイネットワークスの動向
07年度上期のコンテンツ事業は横ばい
表:コンテンツ事業の半期別業績推移(2006〜2007年度上期)
表:2006/2007年度上期の3事業者に対する販売実績
07年11月にJavaアプリ向け開発環境の開発を発表
07年11月にバンダイナムコの完全子会社に
07年7月に携帯機器向けゲーム開発環境の開発を発表
07年5月から鉄道愛好者向け音声ゲームの配信を開始
07年6月から直感ゲーム向け体感ゲームの提供を開始
06年12月からお正月アプリを毎日追加配信
ハドソンの動向
07年度上期のNC関連事業は増収
表:NC関連事業(ゲーム)の半期別連結売上高推移と予測(2006〜2007年度)
販売実績はNTTドコモ偏重傾向
表:ゲームの月額課金者数推移と予測(2006年9月〜2008年3月)
表:モバイル版桃太郎電鉄シリーズの課金者数推移と予測(2006年3月〜2007年9月)
表:iモードの着☆あぷ♪ボンバーマンの課金者数推移と予測(2006年3月〜2007年9月)
サミーネットワークスの動向
07年度上期のAM事業の売上高は前年同期比18%減
表:AM事業の半期別連結売上高推移と予測(2006〜2007年度)
表:2006/2007年度上期の3事業者に対する販売高
表:AM事業の半期別会員数推移と予測(2006年9月〜2008年3月)
07年4月に中国市場へ進出
07年4月に台湾Joymasterとゲーム供給で合意
ドワンゴの動向
07年9月期連結決算のゲーム事業は増収
表:モバイルコンテンツ事業の連結売上高推移と予測(2006年9月期〜2008年9月期)
表:モバイルコンテンツ事業におけるグループ/関連会社
無料ゲームにFlashを多用
08年1月からMORPGの提供を開始するエイチアイなど
ディースリー・パブリッシャーの動向
07年12月からラーメン調理ゲームの配信を開始
07年9月にSNAP Mobileプラットフォーム採用を発表
fonfun(旧ネットビレッジ)の動向
07年11月からau向けに武神伝の提供を開始
07年10月にネットブレーンからのモバイル事業部譲渡を発表
表:譲り受けるコンテンツの対応事業者
07年4月に無料の携帯電話ゲーム・サイトを開設
07年4月から株式投資&企業育成シミュレーション・ゲームの配信を開始
ウェブドゥジャパンの動向
07年11月からFOMA 905iシリーズ対応音声認識アプリの配信を開始
07年11月から敬語やマナーのゲーム配信を開始したパソナユース
07年10月にイース・シリーズが100万DLを達成したタイトー
表:イース・シリーズ配信サイト
07年10月にメガサイバーの全株式を取得したコナミ
07年10月に無料ゲーム・サイトを開設したジグノシステム
07年10月に端末でも脳内メーカーが利用可能に
オンラインのターン制チェス・ゲームを開発中のジー・モード
07年10月にEZweb向けにFlashゲームを追加したサン電子
07年9月にドコモやauへの供給を発表したNEXON MOBILE
カメラやメール利用のゲームを公開した芸者東京エンターテインメント
07年8月にダウンロードASPサービスを開始したタイレル
07年7月にゲームと懸賞サイトの合計月間PVが1億を突破
07年7月に無料エンターテイメント・サイトを開設
07年7月に無料ゲーム・サイトを開設したツタヤオンライン
07年7月からゲームなどの配信を開始したエフエム東京
07年6月からゲームASPサービスの提供を開始したエボルブ
07年6月にNTTドコモ向けに公式サイトを開設したMGS
07年6月にジー・モードとの契約を一部変更したガンホー
07年6月から新作ゲームの配信を開始したBbmfなど
07年6月からTOEIC学習サイトが3事業者対応に
SeedCの動向
07年5月にトランスコスモス モバイル ネットワークスを設立
表:トランスコスモス モバイル ネットワークスの会社概要
06年10月にパソコン向けに携帯電話代金回収システムを導入
07年5月にケイブと提携したマルハン
07年4月から端末連動ゲームの試験を開始したコーエー
07年4月にオンライン対戦マッチング数が累積2,000万を突破
07年4月から無料ゲーム配信を開始したAsk.jp
07年4月からゲーム情報検索サービスを開始したアイ・ウェイブ
モブキャストの動向
07年3月から携帯電話カメラ連動型ゲームの配信を開始
06年11月に携帯電話ゲームの募集を開始
07年3月にゲーム・パッケージの販売を開始したインプロス
06年10月にアトラスの子会社化を発表したインデックスHD
ゲームやアバター機能の導入を検討するミクシィ
ディー・エヌ・エー(DeNA)の動向
今後のモバゲータウンの方向性
Flashゲームもモバゲータウン拡大要因の1つ
07年9月からオンライン・ゴルフ・ゲームの提供を開始
07年8月から3Dポリゴン採用MORPGの配信を開始
07年6月からau向けにもJavaゲームを一部公開
CELLによるFlashゲーム制作の方針
5.主なコンテンツ・プロバイダの海外動向
CELLの動向
07年8月にNokiaの中国市場向け端末にミニ・ゲームを供給
米Verizon Wirelessへコンテンツ供給した背景
将来的には欧州やアジアなどへも展開
韓国のモバイル3Dゲーム市場を活性化させるエイチアイ
07年10月に統合開発環境を共同開発したアクロディアなど
インデックス・ホールディングスの動向
07年9月にIndex Chinaを設立
インドや南アフリカなど新興国市場にも本格進出
6.広告ゲームの動向など
07年11月からアドバ・ゲームの提供を開始したクレバなど
07年8月から広告で利用料無料のゲームを開始したmore com
07年5月からゲーム内広告の販売を開始したアドウェイズ
07年4月からゲーム内広告事業を開始したfonfun
07年1月からゲーム起動時の広告販売を開始したDeNA
07年7月に携帯電話3Dゲーム向け高性能LSIを開発した東芝
7.関連リンク
表:関連リンク1(五十音順)
表:関連リンク2(五十音順)
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