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「基地局関連メーカ各社の動向−2007年度上期−」
〜ソフトバンクモバイルが基地局を大幅拡充 エリア拡充は今後も続く〜 |
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【要約】
上期はNTTドコモが前年同期比30%減の設備投資
2007年度上期の設備投資額はNTTドコモが前年同期比31.8%減となる3,158億円、KDDIのau事業は同15.8%増の1,411億円になった。上期は携帯電話番号ポータビリティ(MNP)制度導入を経過し、NTTドコモが「FOMA」向け投資を同37.8%減となる2,147億円にとどめた。しかし、ソフトバンクモバイルが2007年8月1日に、公約の「SoftBank 3G」基地局数46,000局を達成するなど携帯電話基地局投資が続いている。
通期の3事業者による投資合計は約1兆5,000億円
携帯電話事業者各社による通期予測ではNTTドコモが前年同期比18.9%減となる7,580億円、KDDIのau事業は同12.5%増の3,700億円、ソフトバンクモバイルが同25.8%増となる3,879億円を見込む。それに伴い、既存事業者3社で合計1兆5,159億円の設備投資となる。
【キーワード】
☆NTTドコモはエリア整備を沈静化!!
NTTドコモは2007年度上期に5,000局の「FOMA」基地局設置を実施した。
★auは2GHz帯に投資を強化!!
KDDI(au)が2007年度上期に2GHz帯のCDMA2000 1xEV-DO方式への設備投資を強化した。
☆SBMはエリア整備を積極化!!
ソフトバンクモバイルはNTTドコモとは対照的に、2007年度上期に18,030局の「SoftBank 3G」基地局設置を実施した。
【2.携帯電話基地局数の推移と予測(2006〜2011年度)】
上期はドコモとソフトバンクモバイルの拡充で約15万局に拡大
総務省によれば、2007年度上期の携帯電話基地局数は速報値で前年同期比23.0%増となる14万9,200局になったという。2006年度上期から27,900局/ヶ所、通期からは12,300局/ヶ所の増加になっている。携帯電話番号ポータビリティ(MNP)制度導入を控えた2006年度上期では、同時期に11,300局/ヶ所増となっており、今期も堅調に推移したものとみられる。
【目次/図表】
要約
キーワード
図:携帯電話基地局数の四半期別推移(2006年3月〜2007年9月)
表:携帯電話基地局数の四半期別推移(2006年3月〜2007年9月)
1.市場概況
上期はNTTドコモが前年同期比30%減の設備投資
通期の3事業者による投資合計は約1兆5,000億円
2.携帯電話基地局数の推移と予測(2006〜2011年度)
上期はドコモとソフトバンクモバイルの拡充で約15万局に拡大
図:携帯電話基地局数の推移と予測(2006〜2011年度、エムレポート推定)
表:携帯電話基地局数の推移と予測(2006〜2011年度)
表:2007年9月末時点における地域別の携帯電話基地局数
3事業者合計の2007年度通期投資は前年同期比4%減
表:携帯電話事業者各社における設備投資額の半期別推移(2006〜2007年度)
3.携帯電話事業者の動向
NTTドコモの動向
上期のFOMA投資は前年同期比30%減
図:NTTドコモにおける設備投資額の半期別推移(2006〜2007年度)
表:NTTドコモにおける設備投資額の半期別推移(2006〜2007年度)
上期は合計5,000局/ヶ所の基地局を増設
表:FOMA基地局数の四半期別推移と予測(2006年9月〜2008年3月)
表:FOMA IMCS数の四半期別推移と予測(2006年9月〜2008年3月)
上期にHSDPA方式エリアの人口カバー率が89%まで拡大
表:HSDPA方式サービスにおける全国人口カバー率と予測(2007年3月〜2008年3月)
07年8月にSuper 3G無線基地局装置の調達を公表
07年7月に富士山頂へ簡易無線設備を設置したNTTドコモ東海
図:FOMA簡易型無線設備
KDDI(au)の動向
上期は前年同期比16%増の設備投資を実施したau事業
図:au事業における設備投資額の半期別推移(2006〜2007年度)
表:au事業における設備投資額の半期別推移(2006〜2007年度)
07年7月にコグニティブ無線の基地局装置の試作を発表
07年6月に延岡市民が市へ救済処置を陳情
ソフトバンクモバイルの動向
通期の投資計画は前年度比26%増
表:ソフトバンクモバイルにおける設備投資額推移(2006〜2007年度)
07年8月にSoftBank 3G基地局数が46,000局を突破
表:SoftBank 3G基地局数の半期別推移と予測(2006年3月〜2007年9月)
07年8月から自社網に新ソフトを導入
2GHz帯の基地局展開に1兆4,000億円を投下
携帯電話事業者3社による災害対策
3事業者の移動基地局数は約70台
事業者3社が防災の日に移動基地局を展示
停電対策にバッテリや自家発電機を装備
移動電源車と発動発電機も準備
新潟県中越沖地震における事業者各社の状況
携帯電話事業者3社の鉄塔共有に対する考え方
イー・モバイルの動向
07年9月末の3大都市での人口カバー率は約90%
07年9月に日商エレからゲートウェイを購入
07年10月にサービス・エリアを拡大
表:2007年10月1日から10月末までの拡大エリア(東日本)
表:2007年10月1日から10月末までの拡大エリア(西日本)
4.総務省の動向
08年夏に基地局設置の制度を改正
08年度から過疎地へのアンテナ増加で圏外解消
07年7月に情報通信審議会から小電力レピータに関する一部答申
表:携帯電話/PHS向け小電力中継装置の主な技術的条件
5.基地局メーカの動向
上期における基地局生産金額/台数は減少
表:基地局通信装置の生産金額の半期別推移(2006〜2007年度)
表:基地局通信装置の生産台数の半期別推移(2006〜2007年度)
日本電気(NEC)の動向
上期はMNP設備特需が一巡
表:ネットワークシステムの売上高の半期別推移(2006〜2007年度)
基地局など通信機器の海外展開を強化
07年10月にHutchison MacauのHSDPA方式網を構築
PASOLINKの世界シェアが急成長
07年9月から小容量伝送向けPASOLINKの販売を開始
富士通の動向
CEATECでSuper 3G基地局のデモを公開
07年9月に下り900MbpsのSuper 3G基地局装置の試作を発表
図:次世代携帯電話基地局の試作機
6.基地局関連メーカの動向
アンリツの動向
上期の計測器事業は増収減益
表:計測器事業の半期別業績推移(2006〜2007年度)
07年10月から水晶発信器搭載の汎用周波数計測器の販売を開始
07年8月からRF信号測定装置の出荷を開始したアジレント
7.基地局工事会社の動向
上期は前年同期比横ばいの売上高になったNECネッツエスアイ
表:通信工事事業の連結売上高の半期別推移(2006〜2007年度)
上期はドコモ関連工事の下期ずれ込みが影響したコムシスHD
上期は前年同期比32%減の協和エクシオのモバイル部門
表:モバイル部門の単独完成工事高の半期別推移(2006〜2007年度)
表:ドコモ関連工事の単独完成工事高の半期別推移(2006〜2007年度)
表:NTTドコモにおける携帯電話基地局の新設数推移と予測
モバイルネットワークソリューションが低迷した大明
表:モバイルネットワークソリューションの連結/単独売上高の半期別推移(2006〜2007年度)
07年8月に基地局設置事業に参入したSGモバイルサポート
8.海外メーカとその他の動向
Ericssonの動向
07年10月から2.6GHz帯対応HSPA方式機器の提供を開始
07年9月にインドBSNLからGSM方式網拡張を受注
07年6月にChina Mobileと10億ドル規模の契約を締結
Nokia Siemens Networksの動向
中国地区でも人員を整理
07年10月にインドWiproへ無線アクセス研究開発部門を移管
07年9月にHenan MobileからGSM/EDGE方式網構築を受注
07年7月にYunnan Mobileと7億元のGSM方式網拡張協議を締結
07年7月にインドBharti Airtelと約9億ドルの通信網拡張で締結
07年5月にLTEのデモを披露
07年8月にGSM方式網拡張を受注した米Motorola
仏Alcatel-Lucentの動向
07年5月に中国2大事業者から大規模プロジェクトを受注
中国第2位の通信設備メーカを目指す
07年6月に基地局性能最適化製品を発表した米Freescale
Huawei Technologies(華為技術)の動向
07年11月に国内で研究開発拠点開設の検討を発表
表:華為技術日本の会社概要
07年7月にインドReliance Telecomから2億ドル以上の受注を獲得
07年7月に米Leap WirelessからCDMA2000方式網構築を獲得
07年7月にスペインVodafone向けHSPA方式網の拡充契約を受注
ZTE(中興通訊)の動向
07年9月にEthiopia TelecomとGSM網構築で契約
07年9月に世界最小のモバイル通信用基地局を発表
07年9月にCMPakのGSM方式網拡張を契約見込みと発表
9.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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