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「端末メーカ各社の国内動向−2006年度上期−」
〜上期は3強の明暗くっきり 勢いづくシャープ〜 |
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【要約】
上期に独り勝ちしたシャープ
2006年度上期における国内の携帯電話端末の出荷台数は、シャープがパナソニック モバイルコミュニケーションズや日本電気(NEC)を大きく引き離した。前年同期には僅差であったシェア差が大幅に変動し、シャープは19.8%のシェアを獲得し、430万台の出荷を記録している。また、パナソニック モバイルは11.0%(240万台)、NECが10.1%(220万台)と低調な実績を残した。一方、パナソニック モバイルやNECの不調をよそに、東芝は堅調に推移して第2位のシェア12.4%を獲得している。
5,000万台の大台には到達しない通期出荷
2006年10月24日に、携帯電話番号ポータビリティ(MNP)制度が導入された。当初、MNP導入により、携帯電話ユーザの移行が盛んになるとともに、携帯電話端末の出荷台数も大幅に増加するものとみられていた。しかし、現在のところ、予想されていたほどのユーザ移行は発生しておらず、携帯電話ユーザは様子見の状態にある。そのため通期出荷では5,000万台の大台は突破しない見込みだ。
【キーワード】
☆際立つシャープの独り勝ち!!
2006年度上期はシャープが大差でパナソニック モバイルコミュニケーションズやNECをかわし、単独首位に躍り出ている。
★大手2社の不調から東芝が第2位!!
東芝がパナソニック モバイルコミュニケーションズやNECの不調を尻目に、携帯電話端末メーカ別シェアで第2位を獲得した。
☆通期出荷は5,000万台に達せず!!
2006年度通期の国内出荷は低調な携帯電話番号ポータビリティ制度の動向から、5,000万台の大台には到達しないものとみられる。
【2.市場規模推移と予測(2006〜2011年度)】
上期は前年同期比2.8%増の2,175万を出荷
社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)によれば、2006年度上期における携帯/自動車電話端末の国内出荷台数は前年同期比2.8%増となる2,174万7,000台になったという。そのうち3G端末は同28.2%増の1,952万3,000台と伸びた反面、2G端末が同62.5%減となる222万5,000万台と大幅に落ち込んだ。それに伴い、3G端末の占める比率は89.8%になっている。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
上期に独り勝ちしたシャープ
表:2006年度上期における主な端末メーカ別市場投入機種数
5,000万台の大台には到達しない通期出荷
2.市場規模推移と予測(2006〜2011年度)
上期は前年同期比2.8%増の2,175万を出荷
図:携帯電話端末の出荷台数推移と予測(2006〜2011年度、エムレポート推定)
表:携帯電話端末の出荷台数推移と予測(2006〜2011年度)
メーカ別国内シェア(2006年度上期)
表/図:メーカ別国内シェア
メーカ別国内シェア(2006年度下期予測)
表/図:メーカ別国内シェア
メーカ別国内シェア(2006年度通期予測)
表/図:メーカ別国内シェア
3.端末メーカ各社の動向と今後の計画
シャープの動向
上期は前年同期比10%増の売上高
表:携帯電話/PHS端末の半期別売上高推移と予測(2005〜2006年度)
表:携帯電話端末の半期別出荷台数推移と予測(2005〜2006年度)
2007年春にau向けAQUOSケータイを供給
半歩先のオンリー・ワン戦略でシェア向上を目指す
表:オンリー・ワン端末の一例〜世界/日本初の機能を実現〜
11月に500万画素カメラ搭載端末を投入
表:SoftBank 910SHの主な仕様
7月に文字変換でトラブル発生
東芝の動向
上期でauとボーダフォンに6機種を供給
表:携帯電話端末の半期別出荷台数推移と予測(2005〜2006年度)
KDDIや三洋電機などとソフトを共通化
10月に1GBのメモリ内蔵ミュージックケータイを投入
表:SoftBank 910Tの主な仕様
パナソニック モバイルコミュニケーションズ(PMC)の動向
上期は前年同期比約30%減になった売上高
表:売上高と営業利益、設備投資額の半期別推移(2005〜2006年度)
表:携帯電話端末の半期別出荷台数推移と予測(2005〜2006年度)
国内3事業者供給で地位固め
10月にソフトバンクモバイル向け薄型/軽量端末を投入
表:SoftBank 705Pの主な仕様
2007年春にau端末の供給を再開
日本電気(NEC)の動向
上期は営業赤字が拡大したモバイルターミナル部門
表:モバイルターミナル部門の半期別売上高推移(2005〜2006年度)
上期の国内出荷台数は大幅減
表:携帯電話端末の半期別出荷台数推移と予測(2005〜2006年度)
12月に厚さ約16mmの薄型端末を投入予定
表:SoftBank 705Nの主な仕様
3事業者供給への可能性
端末専門の営業部隊を設置
11月に松下電器産業グループとの端末開発合弁会社を設立
表:エスティーモの会社概要
7月にクリエイティブスタジオを設立
2月に佐藤可士和さんのデザイン端末を投入
表:FOMA N702iDの主な仕様
三洋電機の動向
上期の国内電話機部門の売上高は前年並み
表:電話機の半期別国内外連結売上高推移(2005〜2006年度)
上期出荷は前年同期比35%増
表:携帯電話端末の半期別出荷台数推移と予測(2005〜2006年度)
マレーシアへ国内生産ラインを移管
富士通の動向
上期は前年同期比10%増の国内出荷
表:パソコン/携帯電話の半期別連結売上高推移と予測(2005〜2006年度)
表:携帯電話端末の半期別出荷台数推移と予測(2005〜2006年度)
端末事業は自社で展開
5月に耐衝撃性を強化した植物性プラスチックを開発
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの動向
上期にウォークマン ケータイを投入
表:携帯電話端末の半期別出荷台数推移と予測(2005〜2006年度)
女性ユーザの取り込みを積極化
端末供給はNTTドコモとau向けに特化
三菱電機の動向
上期は前年同期比50%増の国内出荷
表:携帯電話端末の半期別出荷台数推移と予測(2005〜2006年度)
6月にカメラ非搭載端末を投入
表:FOMA D702iBCLの主な仕様
カシオ計算機の動向
上期は前年同期比約30%増の売上高を記録
表:MNS部門の半期別売上高推移と予測(2005〜2006年度)
若年層の支持を狙うG'zOne W42CA
上期売上高は前年同期比30%増の京セラの通信機器関連事業
表:通信機器関連事業の半期別業績推移と予測(2005〜2006年度)
12月にCF型HSDPA方式端末を投入するSII
表:SoftBank C01SI(SoftBank Connect Card)の主な仕様(予定)
参考:NTTドコモの動向
2007年までにmova端末の販売を終了
6月にLinuxOSの携帯電話向けプラットフォームで提携
4.海外メーカの動向
Nokiaの動向
12月にSoftBank 705NKを投入するノキア・ジャパン
表:SoftBank 705NK(Nokia N73)の主な仕様
6月に三洋電機との合弁会社設立計画撤回を発表
日本向けRAZRを投入する米Motorola
表:FOMA M702iSの主な仕様(予定)
表:FOMA M702iGの主な仕様(予定)
10月に超薄型/軽量端末2機種を投入したSamsung
表:SoftBank 705SCの主な仕様
表:SoftBank 706SCの主な仕様
au端末が好調なPantech & Curitel
表:A1406PTの主な仕様
台湾High Tech Computerの動向
2007年までに50万台程度の販売を目指す
10月からソフトバンクモバイル向けX01HTの販売を開始
表:SoftBank X01HTの主な仕様
7月からNTTドコモ向けhTc Zの販売を開始
表:hTc Zの主な仕様
4月に日本法人のHTC Nipponを設立
音声端末の投入も計画中
9月からBlackBerry 8707hの販売を開始した加RIM
表:BlackBerry 8707hの主な仕様
5.2006年度上期における市場投入端末
表:2006年度上期における市場投入端末一覧(2006年4〜7月、市場投入時期順)
表:2006年度上期における市場投入端末一覧(2006年8〜9月、市場投入時期順)
6.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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