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「基地局関連メーカ各社の動向−2005年度通期−」
〜下期にエリア拡充進む、2006年度もW-CDMA方式網は大拡充〜 |
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【要約】
通期のドコモは8,871億円、KDDIが2,750億円の投資
2005年度通期の設備投資額はNTTドコモが前年同期比3.0%増となる8,871億円、KDDIのau事業は同17.0%増の2,731億円、ボーダフォンが同37.7%増となる2,398億円になった。それに伴い、下期はNTTドコモが同12.3%増の4,812億円、au事業は同6.4%増となる1,559億円になっている。なお、ボーダフォンは上/下期の内訳を公表していない。
世界的にHSDPA方式の導入が進んだ下期
基地局メーカにおける事業展開ではNECのモバイルインフラ部門が前年同期比19.0%増となる4,613億円を記録した。国内事業者による新サービスの開始やネットワーク拡充のため、設備投資が国内外ともに好調でモバイルインフラ部門が増収になっている。2005年11月にHSDPA方式システムの本格出荷に向けた準備が完了し、2006年4月にはHutchison Telecommunications Hong KongからHSDPA方式ネットワーク・インフラ構築を受注した。
【キーワード】
☆通期に約1.4兆円を投下した事業者!!
携帯電話事業者3社は2005年度通期に1兆3,700億円の設備投資額を投じている。
★国内外ともに好調なNECのインフラ部門!!
NECにおける2005年度通期のモバイルインフラ部門の売上高は前年同期比19.0%増となる4,613億円になった。
☆HSDPA方式システムの供給が進むEricsson
!!
すでにEricssonはアジアや中東、アフリカ、欧州、北米市場の15ヶ国で自社のHSDPA方式システムを運用している。
【2.携帯電話基地局数の推移と予測(2005〜2010年度)】
通期の基地局設置は11万弱
総務省によれば、2005年度通期の携帯電話基地局数は前年同期比18.3%増となる10万9,976局になったという。それに伴い、第3四半期は5,196局、第4四半期が5,850局となり、下期では合計11,046局の設置となっている。上期合計が5,997局であったため、下期は携帯電話事業者各社による大幅な基地局設置が行われたことになる。
【目次/図表】
要約
キーワード
図:携帯電話基地局数の推移(2004年9月〜2006年3月)
表:携帯電話基地局数の推移
1.市場概況
通期のドコモは8,871億円、KDDIが2,750億円の投資
世界的にHSDPA方式の導入が進んだ下期
2.携帯電話基地局数の推移と予測(2005〜2010年度)
通期の基地局設置は11万弱
図:携帯電話基地局数の推移と予測(エムレポート推定)
表:携帯電話基地局数の推移と予測
3社合計の通期投資は前年同期比8%増
表:携帯電話事業者各社における設備投資額の推移
3.携帯電話事業者の動向
NTTドコモの動向
通期は前年度横ばいの設備投資
表:NTTドコモにおける設備投資額推移と予測
2006年度末に3G網はほぼ完成
表:FOMA基地局数の推移と予測
表:FOMAにおけるIMCS数の推移と予測
夏に最大3.6MbpsのHSDPA方式サービスを開始
FOMA 902iS投入で1.7GHz帯も利用可能に
3月に1.7GHz帯東名阪バンドの利用を承認
2月から2GHz帯専用のアンテナ分配システムの運用を開始
表:FOMAの屋内用大規模アンテナ分配システムの仕様
1月に基地局拡張で不具合発生
表:ソフトウェア・アップデート実施期間
5月に災害時などにおける応急復旧設備を配備したNTTドコモ北陸
表:災害時などにおける応急復旧設備の主な特長
KDDIの動向
通期は前年同期比17%増の設備投資
表:au事業における設備投資額推移と予測
投資減が続くツーカー事業
表:ツーカー事業における設備投資額推移と予測
ボーダフォンの動向(ソフトバンクの動向)
通期は設備投資拡大
表:ボーダフォンにおける設備投資額推移と予測
2006年度は3G基地局数を大幅拡大
表:Vodafone 3G基地局数の推移
ボーダフォン買収による利点と課題
イー・アクセスの動向
2006年度に約800億円を投資
3月にネットワーク供給メーカにEricssonを選定
2007年度末までに約3,000局を設置するアイピーモバイル
表:アイピーモバイルによるデータ通信サービスの展開計画
4月から全国でも事業者共同中継装置の提供を開始
表:事業者共同中継装置の仕様
4.基地局メーカの動向
通期の生産金額/台数も引き続き減少
表:基地局通信装置の生産金額の推移
表:基地局通信装置の生産台数の推移
日本電気(NEC)の動向
通期のモバイルインフラ部門は前年同期比20%増の売上高
表:モバイルインフラ部門の売上高推移と予測
4月にHutchison Telecom Hong KongからHSDPA方式網構築を受注
2月からPASOLINKの新シリーズを世界市場向けに販売開始
05年11月からHSDPA方式システムの本格出荷を開始
5.基地局関連メーカの動向
アンリツの動向
通期の計測器事業は増収増益
表:計測器事業の連結売上高と営業利益の推移と予測
7月に情報通信機器事業を分社化
6.基地局工事会社の動向
通期も前年同期比10%増の売上高になったNTTデータ
表:ネットワークシステムサービス事業の連結売上高の推移と予測
通期も前年同期比10%減の売上高になったNECネッツエスアイ
表:通信工事事業の連結売上高の推移
基地局等工事の通期受注が前年同期比20%増のコムシスHD
表:ドコモ事業(基地局等工事)の単独受注高推移と予測
協和エクシオの動向
通期は前年同期比34%のワイヤレス部門
表:ワイヤレス部門の単独完成工事高の推移と予測
2月に和光技術研修センタを増強
大明の動向
引き続きモバイルネットワークソリューションが好調
表:モバイルネットワークソリューションの連結/単独売上高の推移
05年12月にワイヤレスIP事業部を新設
7.海外メーカとその他の動向
Ericssonの動向
表:Ericssonによる携帯電話ネットワーク設備の供給実績
3月にポルトガルOptimusのHSDPA方式システム供給メーカに選定
3月から独Vodafone D2がHSDPA方式サービスを開始
2月に蘭KPN Mobileと蘭TelfortのHSDPA方式システム供給メーカに選定
2月に米Cingular Wirelessとの契約を拡張
2月にMobilkom Austria GroupとHSDPA方式拡張で契約
2月にバングラデシュWarid TelecomからGSM方式網構築を獲得
2月にフィリピンSun Cellularがモバイル・ソフトスイッチなどを採用
2月にバングラディッシュGrameenPhoneとGSM/EDGE方式網の拡大で契約
2月に加RogersのHSDPA方式システム供給メーカに選定
05年12月に15ヶ国でHSDPA方式ソリューションを提供
05年11月に露VimpelCom GroupのGSM/GPRS/EDGE方式網の供給を発表
05年11月に豪TelstraがW-CDMA方式網供給メーカに選定
05年11月にボーダフォンのHSDPA方式試験に成功
05年11月にデンマークTDC Mobilとの3G網延長契約を締結
05年10月にエストニアEMTがW-CDMA方式網を納入
05年10月にスロバキアT-MobileがW-CDMA方式網の単独供給メーカに選定
05年10月に米Cingular WirelessのHSDPA方式網への拡張に成功
05年10月にGuangdong MobileなどのGSM方式網容量拡大工事を実施
05年10月にMovistarがGSM方式網拡張などの単独供給メーカに選定
05年10月に加RogersとHSDPA方式などの試験を開始
05年10月にポーランドPolskaと3G網供給で基本合意
05年10月にVodafone Groupがフィジーに3G網を拡張
05年9月にイスラエルPartnerのHSDPA方式網拡張に選定
05年9月にマレーシアMaxisがHSDPA方式網拡張に選定
05年9月にイスラエルCellcomの3GやHSDPA方式網拡張に選定
05年8月にBASEとEDGE方式網拡張で合意
2月に加Nortelと2G/3G分野で契約を締結した加Nortel
05年11月にLG Nortelの持株49.99%を取得したLG
ZTE(中興通訊)の動向
6月からハイチでCDMA方式ネットワークを構築
05年12月にインドBSNLからCDMA方式システムなどを受注
05年11月にTelecom EgyptからCDMA-FWA方式システムを受注
05年11月にスリランカでCDMA2000方式の商用ネットワークを構築
05年11月にNepal Telecomと提携
自社通信設備によるユーザ数が1億4,000万を超えたHuawei
基地局の予備電源に燃料電池を実用化した独Rittal
8.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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