「3.5/3.9G/4Gサービスの最新動向B」
〜いよいよ3.5Gが開始、2009年以降には3.9Gや4Gも〜 |
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【要約】
NTTドコモが8月下旬からHSDPA方式サービスを開始
いよいよNTTドコモが2006年8月下旬から、下り最大3.6MbpsのHSDPA方式サービスを開始する。一方、3Gサービスの展開では他事業者に後れを取ったボーダフォンも秋にHSDPA方式サービスを開始させる計画だ。新規参入事業者のイー・アクセスは2007年3月からHSDPA方式のデータ通信サービスを開始する。さらにKDDIも下り最大3.1MbpsのCDMA2000 1xEV-DO(Revision.A)方式への拡張を計画している。また、NTTドコモが2007年度にはHSDPA方式の上り速度を高速化させた、HSUPA方式サービスを開始する計画だ。
すでに海外市場ではHSDPA方式サービスを開始済み
海外市場をみると、日本国内におけるHSDPA方式サービスの開始は決して先駆的なものではない。カード型端末によるデータ通信サービスとはいえ、すでに英Manx Telecomが2005年11月から英国マン島でHSDPA方式サービスを開始している。さらに2006年5月にはフィリピンGlobe Telecomもカード型端末によるデータ通信サービスを開始させた。音声通話にも対応したHSDPA方式サービスはSK Telecomが5月から開始し、KT Freetelも6月には提供を開始したが、下り最大1.8Mbpsにとどまっている。
2009〜2010年に3.9Gサービスを導入
下り100Mbps、上り50Mbpsの通信速度を実現するSuper3Gが、2009年から2010年にかけてNTTドコモから開始される見込みだ。現在、3GPPがSuper3Gの標準化作業を進めており、2007年10月頃には主な仕様を策定する見込みとなっている。なお、KDDIも2009〜2010年にEnhanced cdma2000方式を導入見込みだ。
4Gシステムの国際呼称がIMT-Advancedに決定見込み
国際電気通信連合(ITU)のワーキング・グループが2005年10月に、4Gシステムの国際呼称をIMT-Advancedにする勧告案をまとめた。同グループは2006年夏頃に正式決定を行う見通しで、2010年の国際標準化を目指している。また、ITUは2007年の世界無線通信会議において、4G向け利用周波数帯などを決定する方針だ。
【キーワード】
☆HSDPA方式は8月下旬に開始!!
NTTドコモが2006年8月下旬から下り最大3.6MbpsのHSDPA方式サービスを開始する。
★3.9Gサービスは2009年以降に導入見込み!!
NTTドコモのSuper3G、KDDIのEnhanced cdma2000方式は2009年以降に導入見込みだ。
☆4Gの国際呼称がIMT-Advancedに!!
国際電気通信連合(ITU)のワーキング・グループが2010年の4G国際標準化を目指す。
図:3.5/3.9G/4Gサービスの展開計画
【2.3.5Gサービスの動向】
2006年末までにHSDPA方式ネットワーク数が100を突破
携帯電話関連の業界団体であるGlobal mobile Suppliers Association(GSA)が2006年5月30日に、HSDPA方式ネットワークに関する調査結果を発表した。調査によれば、2006年末までに商用と構築中のHSDPA方式ネットワーク数は100に達し、49ヶ国/地域で利用可能になるという。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
NTTドコモが8月下旬からHSDPA方式サービスを開始
表:国内の携帯電話事業者各社のHSDPA方式サービス提供への取り組み
すでに海外市場ではHSDPA方式サービスを開始済み
表:主な海外事業者各社によるHSDPA方式サービスの提供状況
2009〜2010年に3.9Gサービスを導入
4Gシステムの国際呼称がIMT-Advancedに決定見込み
図:3.5/3.9G/4Gサービスの展開計画
2.3.5Gサービスの動向
2006年末までにHSDPA方式ネットワーク数が100を突破
NTTドコモの動向
07年度第2四半期までにメーカ4社とプラットフォームを共同開発
2007年度にHSUPA方式サービスを開始
8月下旬にHSDPA方式サービスを開始予定
HSDPA方式開始当初はNECと米Motorola製端末を投入予定
表:FOMA N902iX HIGH-SPEEDの主な仕様
図:FOMA N902iX HIGH-SPEED(開閉時/折り畳み時)
表:FOMA M2501 HIGH-SPEEDの主な仕様
図:FOMA M2501 HIGH-SPEED
7月にHSDPA方式端末の包括免許付与を答申した電波監理審議会
すでに2月にHSDPA方式の試作端末を開発済み
図:NECによる試作端末
図:富士通による試作端末
図:モトローラによる試作端末
KDDIの動向
2006年中に1xEV-DO(Rev.A)方式を導入
表:CDMA2000 1xEV-DO方式におけるRev.0とRev.Aの違い
統合プラットフォーム構築でRev.A対応を加速化
秋からHSDPA方式サービスを開始するボーダフォン
イー・アクセス(イー・モバイル)の動向
07年3月からHSDPA方式サービスを開始
7月にHSDPA方式網供給メーカにHuawei Technologiesを追加選定
海外事業者の動向
【アジア事業者】
台湾でも2006年内にHSDPA方式データ通信サービスが開始予定
6月からHSDPA方式サービスを開始したKTF
図:SPH-W2100
図:LG-KH1000
5月からHSDPA方式サービスを開始したSK Telecom
3G+開始時にはSamsung Electronics製端末を投入したSK Telecom
図:SCH-W200
図:LG-SH100
5月からフィリピンでHSDPA方式データ通信サービスを開始
4月にアジア事業者7社が国際ローミングなどで提携
表:Asia-Pacific Mobile Alliance(仮称)による提携内容(2006年下期
から順次実施)
表:Asia-Pacific Mobile Alliance(仮称)による検討内容
表:Asia-Pacific Mobile Alliance(仮称)の参加事業者の会社概要
【欧州事業者】
07年4月にHSDPA方式サービスを開始する仏Bouygues Telecom
05年11月にHSDPA方式サービスを開始した英Manx Telecom
日本電気(NEC)の動向
4月にHutchison Telecom Hong KongからHSDPA方式網構築を受注
2月にHSDPA方式の試作端末を開発
3GSMで下り最大3.6MbpsのHSDPA方式の実演を実施
05年11月からHSDPA方式システムの本格出荷を開始
6月に3.6MbpsのHSDPA方式通信実験を実施したNokia
米Motorolaの動向
第4四半期にRev.A対応インフラを商用化
7月にHSDPA方式端末2機種を発表
図:MOTORAZR maxx
1月にUMTS/HSDPA方式対応の屋内向け高速APを発表
Samsung Electronicsの動向
CESで3.6MbpsのHSDPA方式端末を実演
05年12月にHSDPA方式でVodafone Groupや米QUALCOMMと提携
7月に米Cingular WirelessへHSDPA方式端末を供給したLG
図:LG-CU500
2月に折り畳み型HSDPA方式端末を発表した独BenQ Mobile
図:EF-91
Ericssonの動向
3月にポルトガルOptimusのHSDPA方式システム供給メーカに選定
3月から独Vodafone D2がHSDPA方式サービスを開始
2月にMobilkom Austria GroupとHSDPA方式拡張で契約
2月に蘭KPN Mobileと蘭TelfortのHSDPA方式システム供給メーカに選定
2月に米Cingular Wirelessとの契約を拡張
2月に加RogersのHSDPA方式システム供給メーカに選定
05年12月に15ヶ国でHSDPA方式ソリューションを提供
05年11月にボーダフォンのHSDPA方式試験に成功
05年10月に米Cingular WirelessのHSDPA方式網への拡張に成功
05年10月に加RogersとHSDPA方式などの試験を開始
05年9月にイスラエルPartnerのHSDPA方式網拡張に選定
05年9月にマレーシアMaxisがHSDPA方式網拡張に選定
05年9月にイスラエルCellcomの3GやHSDPA方式網拡張に選定
加Nortel Networksの動向
7月にRev.A対応機器供給を発表
7月に小型IPベース基地局を発表
05年6月にBBモバイルとHSDPA方式の実証実験に成功
HSUPA方式の次はHSOPA方式機器を投入予定
05年12月にカード型端末の販売を開始した加Sierra Wireless
図:AirCard 860
05年6月に上海市でのHSDPA方式実地試験を完了した米Lucent
米QUALCOMMの動向
Rev.Cでは200Mbps級の通信速度が目標
7月にHSUPA方式による2.0Mbpsのデータ通信に成功
現時点では下り最大7.2MbpsのW-CDMA方式チップが最高速度
Rev.Bの商品化は2007年後半を予定
3.3.9Gサービスの動向
NTTドコモの動向
下り最大100MbpsのSuper3Gを開発中
7月にSuper3G基地局と端末開発のメーカ募集を開始
表:各種3G規格の主な仕様
05年5月にEnhanced cdma2000の標準規格策定で合意
表:Enhanced cdma2000方式の提案企業
4.4Gサービスの動向
NTTドコモの動向
4Gは3G導入時と同様の課題を克服
05年12月に下り最大2.5Gbpsのパケット信号伝送実験に成功
図:4Gシステムの実現に向けた実験の取り組み状況
05年5月に下り最大1Gbpsのパケット信号伝送実験に成功
4Gの中核技術にSDMA方式を位置付けているKDDI
3月に日中韓が4G共同研究で合意
05年10月に4Gシステムの国際呼称がI MT-Advancedに
05年8月に中国の科学技術部と4G分野での覚書に調印
中国の動向
7月に国家863計画関連の4Gプロジェクト完了を発表
4G研究開発を進める情報産業部
5.関連リンク
表:関連リンク@(米Airvana〜Vodafone Group、五十音順)
表:関連リンクA(イー・アクセス〜ルネサス テクノロジ、五十音順)
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