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「端末メーカ各社の国内動向−2005年度上期−」
〜3強のトップに立ったシャープ 下期は2強が巻き返し〜 |
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【要約】
上期に念願のシェア第1位を獲得したシャープ
2005年度上期における国内の携帯電話端末の出荷台数は、これまでシェア第3位に踏みとどまっていたシャープが念願の首位を獲得した。従来の国内シェアでは日本電気(NEC)が第1位、パナソニック モバイルコミュニケーションズは第2位、そしてシャープの第3位が定番の構図であった。上期はNTTドコモ向けに3機種、ボーダフォン向けには4機種を供給し、新端末の供給が集中した結果、第1位を獲得するに至ったものとみられる。
ただ、シャープが第1位に輝いたものの、3社間で大幅なシェア差はなく、2004年度から続く三つ巴の様相がより鮮明になった形ともいえる。一方、第2位のパナソニック モバイルは着せかえパネル「カスタムジャケット」がデザインに敏感なユーザ層の安定した支持を獲得したものとみられている。また、NECはNTTドコモ向けに2機種を市場投入したものの、これまでのような大ヒット端末には及ばなかった。
横ばいの出荷台数となる通期
すでに携帯電話市場自体が鈍化傾向にある現在、MM総研は2005年度通期の出荷台数が前年度比0.5%増となる4,430万台と予測している。下期以降もNTTドコモやボーダフォンによる3Gサービス移行に伴い、2Gから3G端末への買替需要が中心となる見込みだ。ただ、2006年度以降は番号ポータビリティ制度の導入や新規事業者の参入などにより、3G市場の拡大が見込まれている。
【キーワード】
☆トップに躍り出たシャープ!!
※2005年度上期はシャープが僅差でパナソニック モバイルコミュニケーションズをかわし、念願の首位に躍り出ている。
★下方修正が止まらないNEC!!
※NECは2004年度から続いている不調から回復できず、携帯電話端末の出荷台数計画の下方修正が相次いでいる。
☆2006年度以降に市場拡大!!
※2005年度上期は前年度横ばいの出荷台数になるものの、2006年度以降は番号ポータビリティ制度導入や新規事業者の参入などから市場拡大が見込まれる。
【2.市場規模推移と予測(2005〜2010年度)】
上期の国内出荷は2,115万台
社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)によれば、2005年度上期における携帯/自動車電話端末の国内出荷台数は前年同期比2.6%減となる2,115万3,000台になったという。そのうち2G端末は同45.5%減の593万台、3G端末が同40.7%増となる1,522万4,000台となり、3G端末の占める比率は72.0%になっている。なお、上期は買替需要を牽引する端末が乏しく、2年連続で前年上期実績を下回ったものとみられる。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
上期に念願のシェア第1位を獲得したシャープ
表:2005年度上期における主な端末メーカ別市場投入機種数
横ばいの出荷台数となる通期
2.市場規模推移と予測(2005〜2010年度)
上期の国内出荷は2,115万台
図:携帯電話端末の出荷台数推移と予測
表:携帯電話端末の出荷台数推移と予測
メーカ別国内シェア(2005年度上期)
表/図:メーカ別国内シェア
メーカ別国内シェア(2005年度下期予測)
表/図:メーカ別国内シェア
メーカ別国内シェア(2005年度通期予測)
表/図:メーカ別国内シェア
3.端末メーカ各社の動向と今後の計画
シャープの動向
上期は前年同期比20%増の売上高
表:シャープの携帯電話/PHS端末の売上高推移と予測
表:シャープの携帯電話端末の出荷台数推移と予測
8月に大人ケータイを市場投入
表:DOLCEの主な仕様
パナソニック モバイルコミュニケーションズ(PMC)の動向
上期は前年同期比15%減となった売上高
表:PMCの売上高と営業利益、設備投資額の推移
表:PMCの携帯電話端末の出荷台数推移と予測
日本電気(NEC)の動向
上期は端末部門で約150億円の営業赤字
表:NECのモバイルターミナル事業の売上高推移
上期の国内出荷台数は前年同期比10%減
表:NECの携帯電話端末の出荷台数推移と予測
他メーカとの事業統合や提携などを推進
上期はボーダフォン向けが好調であった東芝
表:東芝の携帯電話端末の出荷台数推移と予測
上期は前年同期比10%の出荷となった富士通
表:富士通のパソコン/携帯電話の連結売上高推移と予測
表:富士通の携帯電話端末の出荷台数推移と予測
三洋電機の動向
上期は国内向けが不調
表:三洋電機の電話機の国内外連結売上高推移
上期は国内向けが大幅出荷減
表:三洋電機の携帯電話端末の出荷台数推移と予測
6年ぶりにNTTドコモへ端末出荷を開始
表:FOMA SA700iSの主な仕様
06年1月に三洋テクノを吸収合併
前年同期を下回ったソニー・エリクソン
表:ソニー・エリクソンの携帯電話端末の出荷台数推移と予測
上期は前年同期比30%減の国内出荷となった三菱電機
表:三菱電機の携帯電話端末の出荷台数推移と予測
減収ながら利益率は向上したカシオ計算機
表:カシオ計算機のMNS部門の売上高推移と予測
事業利益の赤字が続く京セラの通信機器関連事業
表:京セラの通信機器関連事業の業績推移と予測
2006年春に海外メーカ製端末シリーズを投入
新規参入1年で100万台の販売を目指すLG
2005年末にFOMA端末を投入するNokia
7月にNTTドコモ端末を投入したモトローラ
表:FOMA M1000の主な仕様
4.その他の動向
シャープの動向
9月に300万画素CCDの量産を開始
7月に3G端末向け複合メモリの量産を開始
日本電気(NEC)の動向
5月に携帯電話アプリ開発基盤技術を開発
6月にユニチカとバイオ・プラスチックを共同開発
8月からパソコン遠隔操作サービスを開始した東芝
京セラの動向
2006年春から有機ELの量産を開始
6月に小型無線LANモジュールの開発を発表
2006年4月に500万画素CMOSを出荷予定のカシオ計算機
表:今後のカメラ・モジュールの開発テーマ
ルネサス テクノロジの動向
7月に英ARMから3G向けプロセッサのライセンスを取得
7月にデュアル・モード通信対応1チップLSIのサンプル出荷を開始
NECエレクトロニクスの動向
10月に英Symbianとプラチナ・パートナー・プログラムを締結
9月に3G向け半導体プラットフォームの出荷を開始
バック・ライト事業を拡充するオムロン
5.2005年度上期における市場投入端末
表:2005年度上期における市場投入端末一覧(市場投入時期順)
6.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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