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「端末メーカ各社の海外動向−2004年度通期−」
〜期初予測を大幅に下回った2004年度通期の海外出荷〜 |
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【要約】
海外市場に注力するものの撤退も続く
現在、世界中の端末メーカから注目を浴びている中国市場は、日本メーカにとっても魅力的な市場といえる。京セラは2005年に2〜3機種の低価格帯端末を市場投入し、NECが中国市場での研究者増員と研究費増額を図り、パナソニック モバイルは4月に中国市場でSCMを導入した。しかし、東芝は中国市場での端末生産や販売事業を一時停止している。
一方、3Gや高機能端末が広まりつつある欧州市場では、いよいよ日本メーカの強みが発揮される。ただ、三菱電機は欧州子会社の解散及び清算を発表している。また、北米市場では京セラが現地子会社のCDMA方式端末生産設備や部品在庫などを売却した。なお、3大市場以外にも、すでにNECはロシア市場で2.5G端末の販売を開始している。
【キーワード】
☆2004年度出荷は予測大幅減に!!
※端末メーカ各社は2004年度通期に海外出荷の大幅増を見込んだものの、京セラやシャープを除いて微増や減少にとどまった。
★2005年度出荷は控えめな予測!!
※端末メーカ各社とも2004年度の教訓を活かしてか、2005年度通期は堅実な予測を立てている。
☆東芝は中国市場から撤退!!
※東芝が2005年4月に中国市場での携帯電話端末の生産や販売事業を一時停止したと発表し、今後は欧州市場の高機能端末に注力する。
★三菱電機も欧州市場撤退!!
※三菱電機が2005年4月に携帯電話端末事業の業績改善見通しが立たないため、欧州子会社の解散に向けた清算手続きを開始することを決定した。
【2.国内外出荷台数推移と予測(2002〜2005年度)】
2004年度通期は国内出荷に遠く及ばず
前回レポートでは、2004年度通期における携帯電話端末の海外出荷台数を4,930万台と予測したものの、主要メーカ6社(京セラ/パナソニック モバイルコミュニケーションズ/三洋電機/NEC/シャープ/三菱電機)合計で3,414万台となった。当初、2004年度通期に大幅増を見込んだものの、京セラやシャープを除いて微増や減少にとどまった。海外出荷を増加させたい日本メーカであるが、なかなか計画どおりには進んでいないのが現状だ。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
投資進む中国市場で東芝は一時撤退
高機能化進む欧州市場で三菱電機が撤退
米国で端末事業の効率化を進める京セラ
NECがロシア市場で2.5G端末の販売を開始
2.国内外出荷台数推移と予測(2002〜2005年度)
2004年度通期は国内出荷に遠く及ばず
図:携帯電話端末の国内外出荷台数推移と予測(エムレポート推定)
表:携帯電話端末の国内外出荷台数推移と予測
主なメーカ別海外シェア(2004年度通期)
表/図:メーカ別海外シェア
主なメーカ別海外シェア(2005年度通期予測)
表/図:メーカ別海外シェア(単位:万台)
3.端末メーカ各社の動向と今後の計画
京セラの動向
2005年度は世界的に1,500万台を出荷
表:京セラ・グループの携帯電話端末の出荷台数推移と予測
【中国市場向け展開】
2005年は低価格帯端末に焦点
【米国市場向け展開】
5月に米国の端末生産設備や部品在庫などを売却
CTIAで各種1x方式端末を展示
パナソニック モバイルコミュニケーションズの動向
海外事業での不振で営業赤字
表:PMCの売上高と営業利益、設備投資額の推移
2005年度は前年度比10%増を計画
表:PMCの携帯電話端末の出荷台数推移
【中国市場向け展開】
4月に中国市場でSCMを導入
3月にX800がChina Mobile認定端末に承認
表:X800の主な仕様
【その他の市場向け展開】
3GSMでGSM方式端末の各種シリーズなどを展示
表:海外市場向けGSM方式端末シリーズの主な特長
三洋電機の動向
海外が前年度比10%減となった2004年度通期
表:三洋電機の電話機の国内外連結売上高推移
表:三洋電機の電話機事業の単独売上高推移
2004年度通期は前年度比微増の海外出荷
表:三洋電機の携帯電話端末の出荷台数推移
【その他の市場向け展開】
3月にSmarToneが三洋電機製端末の販売を開始
日本電気(NEC)の動向
2004年度は約250億円の営業赤字
表:NECのモバイルターミナル事業の売上高推移
前年度比微増の海外端末出荷台数
表:NECの携帯電話端末の出荷台数推移
【中国市場向け展開】
中国市場で研究者増員と研究費増額を実施
【欧州市場向け展開】
3GSMで海外市場向け端末を展示
【その他の市場向け展開】
3月にロシアの2.5G端末市場へ参入
表:e242/e101の主な仕様
表:ロシア市場の携帯電話端末の販売台数推移と予測
シャープの動向
3G端末が好調で前年度比20%増の売上高
表:シャープの携帯電話/PHS端末の売上高推移
2004年度通期は前年度比50%増の海外出荷
表:シャープの携帯電話端末の出荷台数推移
【欧州市場向け展開】
欧州市場で高機能端末を中心に展開
端末事業の好調要因は開発姿勢にあり
Ferrari Modelで販売促進
独T-Mobileへも端末を供給
東芝の動向
2004年度通期の海外出荷は前年度割れ
表:東芝の携帯電話端末の出荷台数推移
【中国市場向け展開】
中国の端末生産/販売事業から一時撤退
【欧州市場向け展開】
2005年第2四半期に欧州でVodafone 902Tを出荷
三菱電機の動向
2004年度は前年度比横ばいの海外出荷
表:三菱電機の携帯電話端末の出荷台数推移
【欧州市場向け展開】
4月に仏MMCEの解散及び清算を発表
4.その他の動向
ルネサス テクノロジの動向
4月にBenQ製GSM方式端末へSH-Mobileが採用
表:Qube(BenQ Z2)の主な仕様
3月に仏Renesas Design Franceを設立
表:仏Renesas Design Franceの会社概要
ACCESSの動向
2005年は海外向け出荷が2倍に
3月にDatang Mobileとソフト・ライセンス契約を締結
2月に米Motorola製端末へのソフト搭載を発表
2月に仏Bouygues Telecomと携帯電話サービスで協業
5.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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