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「IPケータイの動向と各社の戦略B」
〜IPケータイから定額制音声通信へサービスが進化〜 |
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【要約】
導入が容易になったIPケータイ
これまで無線IP電話端末(IPケータイ)は機器メーカ各社が市場を牽引してきた。メーカやシステム・インテクグレータ各社もさまざまなソリューション提案を行うなど、地道な営業活動を行っている。当初は端末数が500〜1,000台を超える大規模ユーザ向けシステムやサービスが中心であった。
定額制内線通話サービスの登場
しかし、ボーダフォンが2004年7月から静かに「Vodafone Mobile Office」を開始させてから変化が起きつつある。NTTドコモが「FOMA」/無線LAN対応端末「N900iL」の開発を発表、11月にはN900iLを利用した「PASSAGE DUPLE」を導入、KDDIも11月に「OFFICE WISE」を開始させた。ただ、ボーダフォンとKDDIのサービスは事業所内に小型基地局を設置することにより、従来の携帯電話ネットワークを利用した定額制内線通話サービスといえるものだ。
本格的な定額制音声通信サービスの到来
さらに2005年5月からはPHS事業者のウィルコムが定額制音声通信サービス「ウィルコム定額プラン」を開始させている。一方、ボーダフォンも6月には家族間に限定されるものの、「家族通話定額」を導入した。ウィルコム定額プランや家族通話定額の登場に伴い、本格的な定額制音声通信サービスの幕が切って落とされている。
【キーワード】
☆敷居が低くなったIPケータイ導入!!
※これまでのIPケータイ導入では大規模ユーザ向けシステムやサービスが中心であったが、メーカやシステム・インテクグレータ各社によって中小規模向けも拡充された。
★定額制内線通話は事業者の必須サービス!!
※2004年7月の「Vodafone Mobile Office」、11月にはNTTドコモの「PASSAGE DUPLE」、同時期にKDDIの「OFFICE WISE」、今や携帯電話事業者に定額制内線通話サービスは必須といえる。
☆定額制音声通信でウィルコム浮上!!
※これまで事業自体の存続も危ぶまれたPHSサービスであるが、定額制音声通信サービスは個人以外に法人ユーザも注目している。
【5.定額制音声通信サービスの動向】
IPケータイの普及を阻む定額制音声通信サービス
前回レポートでも掲載したように、IPケータイの最大の競合となり得る定額制音声通信サービスが開始されている。携帯電話事業者各社の場合、内線通話における定額制サービスであるが、PHS事業者のウィルコムでは正真正銘の定額制音声通信サービスだ。
【目次/図表】
要約
キーワード
表:メーカ各社などによる無線IP電話端末の仕様@
表:メーカ各社などによる無線IP電話端末の仕様A
表:メーカ各社などによる無線IP電話端末の仕様B
1.市場概況
導入が容易になったIPケータイ
定額制内線通話サービスの登場
本格的な定額制音声通信サービスの到来
表:移動体通信事業者各社の定額制音声通信サービスの区分
2.通信事業者の動向
NTTドコモの動向
04年11月にFOMA/無線LANデュアル端末を投入
表:N900iLの主な仕様
図:N900iL
04年11月からPASSEGE DUPLEの提供を開始
無線LAN対応端末を市場投入するKDDI
無線LAN/TD-CDMA方式端末を開発中のソフトバンクBB
NTT東/西日本の動向
9月から法人向けIP電話に無線IP電話端末を追加
6月から中小規模事業所向けパッケージの提供を開始したNTT西日本
フュージョン・コミュニケーションズの動向
7月に無線IP電話端末向けソフト・モジュールを共同開発
04年9月からFUSION IP-Centrexに無線IP電話端末を追加
3.メーカの動向
日本電気(NEC)の動向
5月にケイ・オプティコムと法人向けソリューション分野で提携
4月にN900iLソリューションのメニューを拡充
2月に中小規模向けN900iLソリューションの提供を開始
04年11月から法人向け無線IP電話端末の販売を開始
表:MH210の主な仕様
図:MH210
3月からWiPCom1000の販売を開始したネットツーコム
表:WiPCom1000の主な仕様
図:WiPCom1000
アイピートークの動向
3月にモバイルIP Talk対応端末を実演
2月からモバイルIP Talkの提供を開始
表:M107ipの主な仕様
図:M107ip
沖電気工業の動向
11月から無線IP電話システム対応APの出荷を開始
3月からN900iL対応SIPサーバの出荷を開始
04年10月から無線IP電話端末の販売を開始
表:WSP-500の主な仕様
図:WSP-500
04年4月からWIP-5000の販売を開始した日立電線
表:WIP-5000の主な仕様
図:WIP-5000
表:WIP-5000の主な特長
9月からネットツーコム製端末の販売を販売した加賀電子
2005年内の出荷を予定しているUTスターコムジャパン
表:F1000の主な仕様
図:F1000
04年12月から無線IP電話端末の販売を開始したアイコム
表:VP-43の主な仕様
図:VP-43
04年6月から折り畳み型無線IP電話端末の受注を開始した理経
表:TOPfoneの主な仕様
図:TOPfone
無線LAN対応端末を投入するプラネックス
4月にPHS基地局回線IP化アダプタを発表したアルテル
04年8月にIP対応構内PHS機器の販売を開始した沖電気工業
表:UM7588の主な仕様
4.その他の各社の動向
4月からパック商品の提供を開始したNECシステム建設
3月にIP電話システムの販売を開始したドコモエンジニアリング
3月から無線IP電話システムの販売を開始した日立IT
3月からパック商品の販売を開始した日立電子サービス
11月にN900iLソリューションの販売を開始したユニアデックス
2月からシステム販売を開始した日商エレクトロニクス
1月に月額7,000円の無線IP電話端末の販売を開始したユー
5.定額制音声通信サービスの動向
IPケータイの普及を阻む定額制音声通信サービス
表:移動体通信事業者各社の定額制音声通信サービス比較
4月に局内設置型のOFFICE WISEを追加したKDDI
04年7月から法人向け内線電話サービスを開始したボーダフォン
11月から家族通話定額を導入するボーダフォン
基地局設置型モバイル・セントレックスを開発中のドコモ
5月に定額制音声通信サービスを開始したウィルコム
6.導入事例
2006年末までにIP電話システムを全面移行する大阪ガス
2005年度末までに約1,000台の端末を導入する常石造船
9月までに全社でのIP電話化を進めたNEC
5月からN900iLを大規模導入した日本コムシス
4月に無線IP電話の全面運用を開始した中国電力
3月から構内PHSを導入した神戸製鋼
3月にN900iL利用のIP電話システムを導入したユニアデックス
3月から米Cisco製端末1,000台を導入したIHI
1月から本社にN900iLなどの導入を開始したイトーキ
04年12月に80台のWIP-5000を導入した大阪ハイアット
04年12月にN900iLなどを稼動させた帝国石油
04年12月からN900iLを稼動させたMTI
04年11月に350台のN900iLを導入したJFEシステムズ
04年11月に無線IP電話端末を導入したコクヨ
04年11月にPASSAGE DUPLEを導入した宝島社
04年9月にN900iLの導入を発表したインデックス
04年9月にVMOを導入したコノエ・グループ
表:導入事例一覧
7.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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