「携帯電話ゲームの最新動向」
〜端末仕様の高機能化やパケット定額制普及で今後も市場拡大〜 |
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【要約】
端末仕様の向上で市場が拡大
これまでの携帯電話ゲーム市場ではソフトウェア容量が小さいゲームが主流であった。しかし、現在では携帯電話端末の高機能化によってソフト容量も拡大傾向にある。それに伴い、月額利用料も従来の300円から500円へと増額されている。さらにパケット定額制サービスの普及により、ネットワーク型ゲームの利用拡大にもつながった。
CPによるゲーム・メーカ買収/提携が進む
現在、携帯電話ゲームのコンテンツ・プロバイダ(CP)として、大手とされるのはスクウェア・エニックスやタイトーなどゲーム・メーカだ。各社はTVゲーム・ソフトウェア販売などを主力事業としながら、携帯電話サービス向けにも自社コンテンツを提供している。そうした中、大手以外のCPによる自社コンテンツ獲得が進んでおり、ドワンゴが2005年3月にチュンソフトを子会社化し、7月にはジー・モードとガンホー・オンライン・エンターテイメントによる業務/資本提携も行われている。
海外事業展開を進めるCP各社
携帯電話ゲームの流行は日本国内にとどまらない。すでにコンテンツ・プロバイダ各社は海外事業者向けにゲームの供給を開始している。タイトーは2005年中に携帯電話ゲーム配信事業を世界100ヶ国に拡大する計画だ。また、世界最大の携帯電話市場となった中国市場へは、スクウェア・エニックスやナムコ、セガ、タイトーのゲーム・メーカ大手4社が2004年9月に、携帯電話ゲームなどのコンテンツ配信で協業を図っている。
【キーワード】
☆2004年の市場規模は400億円超!!
※モバイル・コンテンツ・フォーラムによれば、2004年におけるモバイル・ゲーム市場の規模が前年比52.6%増となる412億円になったという。
★端末仕様の高機能化が進む!!
※NTTドコモの「iアプリ」導入以来、携帯電話端末の仕様はシリーズごとに高機能化されてきたが、「FOMA 900i」シリーズで携帯電話ゲーム向けの高機能化には終止符が打たれる。
☆2005年も市場規模は拡大!!
※年々、モバイル・ゲーム市場規模は拡大傾向にあり、2005年も携帯電話端末仕様の高機能化やパケット定額制サービスの普及によって拡大する見込みだ。
【2.市場規模推移と予測(2000〜2005年)】
2004年は400億円超を達成
モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)によれば、2004年におけるモバイル・ゲーム市場の規模が前年比52.6%増となる412億円になったという。続々と有名作品が提供されて市場が急拡大している上、販売形態も売切型が出現するなど多様なユーザ・ニーズに応えることが可能になりつつある。それに伴い、これまでゲームを利用していなかった携帯電話ユーザ層にも利用が拡大している。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
端末仕様の向上で市場が拡大
表:NTTドコモ端末の仕様比較
CPによるゲーム・メーカ買収/提携が進む
海外事業展開を進めるCP各社
2.市場規模推移と予測(2000〜2005年)
2004年は400億円超を達成
図:モバイル・ゲーム市場規模の推移(MCF調査/エムレポート推定)
表:モバイル・ゲーム市場規模の推移
3.主な携帯電話事業者の動向
ゲームが端末仕様を決定したNTTドコモ
KDDIの動向
2月にゲーム・ポータル・サービスの提供を開始
2004年11月にEZアプリ(BREW)向けゲームを拡充
4.主なコンテンツ・プロバイダの国内動向
スクウェア・エニックスの動向
2004年度モバイル・コンテンツ事業は45億円
表:モバイル・コンテンツ事業の連結売上高の推移
名作ゲームの登場でアクセス数が急増
2004年8月からKDDI向けにドラクエとFFを配信
売上高や会員数拡大が好調であったバンダイネットワークス
表:モバイル・コンテンツ事業(ゲーム)の売上高推移と予測
表:モバイル・コンテンツ事業(ゲーム)のユーザ数推移
ゲームの売上高が前年度比30%増となったタイトー
表:コンテンツ・サービス収入(ゲーム)の売上高の推移と予測
ドワンゴの動向
2005年度は前年度を上回る見込みのゲーム、その他
表:ゲーム、その他の売上高推移
3月にチュンソフトを子会社化
サーバ配信システムのハード/ソフト標準化を推進
NC事業で前年度比30%増のハドソン
表:ネットワーク・コンテンツ事業の連結売上高推移と予測
表:CC/NC事業の売上高比率の推移と予測
アミューズメント事業が急成長したサミーネットワークス
表:アミューズメント事業の売上高推移と予測
表:アミューズメント事業の会員数推移
ナムコの動向
ウェブ&モバイル・コンテンツ関連事業の売上高は前年度比40%増
表:ウェブ&モバイル・コンテンツ関連事業の売上高推移
表:ウェブ&モバイル・コンテンツ関連事業の会員数推移
4月に社長交代
2004年4月に携帯電話カメラ利用のコミュニティ・サイトを開設
テクモの動向
9月にオンライン対戦ゲームの提供を開始
2004年8月にゼットプロジェクトを買収
8月からMMORPGのβサービスを開始するウインライト
ジー・モードの動向
7月にガンホーと業務/資本提携を実施
表:合併会社の概要
2004年8月からANAへ自社開発ゴルフ・ゲームを配信
2004年7月にセールス・アンド・プロモーション部へ改称
5月から4人同時対戦ゲームの提供を開始したサイバード
6月から女性向けゲーム・サイトを開設したエンターブレイン
2004年8月から無料ゲームの提供を開始したライブドア
2004年4月に携帯電話ゲーム配信事業に参入したぴあ
5.主なコンテンツ・プロバイダの海外動向
2005年中にゲーム配信を100ヶ国に拡大するタイトー
7月にChina Mobileへゲームの配信を開始したネットビレッジ
ジー・モードの動向
6月に住友商事とロシア市場へ参入
2004年12月にスペインMicrojocsへJavaコンテンツを提供
2004年10月に携帯電話版バウリンガルの配信を開始したコナミ
2004年9月に中国市場に再参入した日本エンタープライズ
中国向けコンテンツ配信で4社が協業
フォーサイド・ドット・コムの動向
2004年9月に仏MobiVillageを子会社化
表:仏MobiVillageの会社概要
2004年9月にノルウェーTelitasを子会社化
表:Telitasの会社概要
6.その他の動向
N900iのヒットにドラクエが寄与したNEC
2004年10月にiモードからEZweb向けへの言語変換が可能に
7.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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