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「基地局関連メーカ各社の動向−2004年度上期−」
〜3Gエリア拡大を進める事業者、基地局売上が拡大したメーカ〜 |
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【要約】
3G向け設備投資額の増加が続く事業者
携帯電話事業者各社による3G基地局数の拡大が進んでいる。NTTドコモは2004年度上期中に「FOMA」基地局数を13,000局へと拡充し、全国人口カバー率を99.8%まで向上させた。ボーダフォンも「Vodafone 3G」基地局数を15,500局まで拡充し、全国人口カバー率を99.7%とNTTドコモに比肩するほどの数値に仕上げている。一方、KDDIの「CDMA 1X WIN」も全国人口カバー率が上期に約90%以上となった。
上期における設備投資額もNTTドコモは前年同期比48.0%増となる3,538億円、KDDIが同111.2%増の870億円を投下している。特にKDDIは好調な「CDMA 1X WIN」向けへの投資前倒しが進んで投資額の上方修正が行われた。一方、ボーダフォンは上期が同24.5%減となる928億円となった。
3G基地局やパケット定額制特需で好調なメーカや工事会社
NECや富士通、日立製作所など基地局メーカのインフラ事業は2004年度上期に増収となった。携帯電話事業者各社によるサービス・エリア拡大投資やパケット定額制サービス向けの設備投資増、既存交換機の取替需要などが好調要因だ。
一方、基地局工事会社も基地局メーカと同様に、携帯電話事業者各社による3G基地局や既存サービスのエリア拡大により、増収を記録する工事会社も少なくなかった。また、基地局関連メーカの動向については、3G関連計測機器の海外戦略を本格化させたアンリツや、中国に高周波同軸ケーブル合弁会社を設立した日立電線など海外展開が目立った。
【キーワード】
☆3G投資が続く事業者!!
※携帯電話事業者各社による3G基地局数の拡大が進んでおり、上期の設備投資額はボーダフォンを除いた大手2社が前年同期を上回った。
★3Gやパケット特需のメーカ!!
※NECや富士通、日立製作所など基地局メーカのインフラ事業はサービス・エリア拡大投資や、パケット定額制サービス向けの設備投資増、既存交換機の取替需要などによって増収となった。
☆3Gやエリア拡大で増収の工事会社!!
※基地局工事会社も基地局メーカと同様に、携帯電話事業者各社による3G基地局や既存サービスのエリア拡大により、増収を記録する工事会社も少なくなかった。
★注目されるロシア市場!!
※すでに急成長しているロシア市場がメーカの注目を集めている。
【2.携帯電話基地局数の推移と予測(2003〜2008年度)】
上期の基地局設置は鈍化傾向
総務省によれば、2004年度上期の携帯電話基地局数は前年同期比15.6%増となる85,792局になったという。上期のみで5,695局の基地局が設置された計算だ。前年同期では9,912局であったため、2004年度上期は抑え気味の設置展開といえる。
※出典は情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)ではなく、総務省からの数値となっておりました。顧客の皆さま、並びにCIAJへ深くお詫びいたします。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
3G向け設備投資額の増加が続く事業者
3G基地局やパケット定額制特需で好調なメーカ
3G基地局や既存エリア拡大で増収を記録した工事会社
2.携帯電話基地局数の推移と予測(2003〜2008年度)
上期の基地局設置は鈍化傾向
図:携帯電話基地局数の推移(2003年3月〜2004年9月)
表:携帯電話基地局数の推移
図:携帯電話事業者各社における2003と2004年度通期予測の設備投資額
表:携帯電話事業者各社における設備投資額の推移と予測
図:携帯電話基地局数の推移と予測(エムレポート推定)
表:携帯電話基地局数の推移と予測
3.携帯電話事業者の動向
NTTドコモの動向
上期にFOMA向け投資を前倒し
表:NTTドコモにおける設備投資額推移
表:FOMA基地局数の推移と予測
表:FOMAにおける人口カバー率の推移
表:FOMAにおけるIMCS数の推移と予測
表:movaにおけるIMCS数の推移
9月にMEMSスイッチによる高効率電力増幅器の開発に成功
KDDIの動向
上期の設備投資は大幅増加
表:au事業における設備投資額推移
ボーダフォンの動向
設備投資の大部分が3G向け
表:ボーダフォンにおける設備投資額推移
表:Vodafone 3G基地局数の推移
12月にVodafone 3Gエリアが全国99.73%を達成
表:12月におけるVodafone 3Gサービス・エリア拡充
11月にVodafone 3Gエリアが全国99.72%を達成
表:11月におけるVodafone 3Gサービス・エリア拡充
8月にVodafone 3Gエリアが全国99.6%を達成
表:8月におけるVodafone 3Gサービス・エリア拡充
投資減が続くツーカー3社
表:ツーカー3社における設備投資額推移
4.基地局メーカの動向
上期の生産金額/台数は大幅減少
表:基地局通信装置の生産金額の推移
表:基地局通信装置の生産台数の推移
日本電気(NEC)の動向
上期はパケット定額制特需で売上増
表:モバイル関連事業の売上高推移
1月から中国で3G基地局の出荷を開始
12月にNEC Telecommunications HKを設立
12月にHutchison Telecom HKから3Gネットワーク増強を受注
12月にMaxiと簡易型マイクロ波通信システムの長期納入契約を締結
中国市場向けの通信設備事業で1,000億円を目指す
富士通の動向
上期は3G基地局などの販売が好調
表:プラットフォーム事業関連の連結売上高推移と予測
三菱電機の動向
通信事業は端末と中国向け基地局が減少
表:情報通信システム事業の連結売上高の推移と予測
日立製作所の動向
上期は3G基地局前倒しと既存交換機の取替で増収
表:通信ネットワーク部門の単独売上高の推移
1月にKDDIからRevision A対応基地局を受注
11月に米QUALCOMMとRevision A対応基地局の共同開発で合意
5.基地局関連メーカの動向
アンリツの動向
3G関連計測機器の海外戦略を本格化
表:計測器事業と移動体通信向けの売上高推移と予測
12月からCDMA2000方式基地局向け測定器の受注を開始
8月に小型/低価格な3G向け計測器を投入
1月に中国で高周波同軸ケーブル合弁会社を設立した日立電線
1月に窒化ガリウム採用のトランジスタを出荷した沖電気工業
2G/3Gデュアル通信解析向けアナライザを投入したエイビット
12月に日本ルーセントとIRIユビテックが提携
11月に携帯電話基地局向けRF ICを投入したザイン
11月に3G/2Gデュアル端末測定器を投入した横河電機
10月に3Gデュアル端末向け低雑音増幅器を投入した新日本無線
6.基地局工事会社の動向
ネットワーク・システム・サービス事業の微減が続くNTTデータ
表:ネットワーク・システム・サービスの連結売上高の推移と予測
移動体向け基地局工事が増加したNECシステム建設
表:通信工事事業の連結売上高の推移
ドコモ事業が20%増となったコムシスホールディングス
表:ドコモ事業とNon-NTT事業の売上高推移と予測
表:総合エンジニアリングサービス事業における事業区分
表:NTT情報通信エンジニアリング事業の連結/単独売上高推移と予測
ワイヤレス部門が微増で推移した協和エクシオ
表:NTT関連通信設備事業における連結/単独完成工事高の推移
表:NTTドコモ関連工事の完成工事高推移と予測
モバイルネットワークソリューションで30%増を記録した大明
表:モバイルネットワークソリューションにおける連結/単独売上高の推移
7.海外メーカとその他の動向
11月に基地局メーカ7社がRevision A準拠のチップ採用を決定
表:Revision AとRevision 0のデータ通信速度比較
10月にKDDIへCDMA2000方式基地局を供給したモトローラ
過疎地の圏外エリアを5年で解消させる総務省
8.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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