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「基地局関連メーカ各社の動向−2004年度通期−」
〜今期はドコモとKDDIが投資増、来期は3社とも投資増を計画〜 |
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【要約】
通期はドコモとKDDIが前年度を上回る投資
2004年度通期の設備投資額はボーダフォンを除いて、NTTドコモとKDDIが前年度実績を上回っている。NTTドコモは前年度比7.0%増となる8,615億円の設備投資を実施し、主に「FOMA」向けサービス・エリアの拡充を図った。KDDIが同44.9%増の2,335億円で、「CDMA 1X(800MHz帯)」向けに1,010億円を投資している。一方、ボーダフォンは同31.1%減となる1,742億円で、「Vodafone 3G」基地局の容量が期初予想よりも少なかったため投資を抑えたとされる。
通期は各社とも前年度実績を上回った基地局メーカ
基地局メーカにおける事業展開では日本電気(NEC)が前年度比21.8%増となる3,876億円、富士通は同3.6%増の2,146億円、日立製作所が同7.2%増となる1,377億円を記録した。特にNECは下期における海外市場向けマイクロ波通信システムの引き合いが増加したため増収増益となっている。一方、富士通は下期に前年同期を10%ほど下回る実績であったため通期に影響を及ぼした。
【キーワード】
☆3G投資を継続中の事業者!!
※NTTドコモとKDDIは2004年度に3G向け投資を増加させ、2005年度も強気の投資を行う計画だ。一方、ボーダフォンは2004年度に投資を控えたが、2005年度は投資を拡大させることで巻き返しを図る。
★特需を受けた基地局メーカ!!
※携帯電話事業者各社の3G投資やパケット定額制の特需を受け、基地局メーカ各社とも2004年度は前年度を上回る実績を記録した。
☆微減ないし微増の工事会社!!
※基地局工事会社の2004年度は受注高が増加したものの売上高への貢献が少なかったところも多く、売上高自体は微減ないし微増といった傾向にある。なお、2005年度には熊谷組が携帯電話基地局の建設事業に本格参入している。
【2.携帯電話基地局数の推移と予測(2004〜2009年度)】
通期の基地局設置は計画よりも縮小
総務省によれば、2004年度通期の携帯電話基地局数は前年同期比16.0%増となる92,933局になったという。上期のみで5,695局、下期で7,141局の基地局が設置され、通期では12,836局の設置となっている。当初、携帯電話事業者各社による計画では95,700局の設置が見込まれていたものの約3,000局の縮小になった。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
通期はドコモとKDDIが前年度を上回る投資
通期は各社とも前年度実績を上回った基地局メーカ
2.携帯電話基地局数の推移と予測(2004〜2009年度)
通期の基地局設置は計画よりも縮小
図:携帯電話基地局数の推移と予測(エムレポート推定)
表:携帯電話基地局数の推移と予測
表:携帯電話事業者各社における設備投資額の推移
図:携帯電話基地局数の推移(2003年9月〜2005年3月)
表:携帯電話基地局数の推移
3.携帯電話事業者の動向
NTTドコモの動向
2004年度は前年度比7%増の設備投資を実施
表:NTTドコモにおける設備投資額推移
2004年度はFOMA向けに5,000億円強を投資
表:FOMA基地局数の推移と予測
表:FOMAにおけるIMCS数の推移と予測
2005年度も前年度並みの投資を継続
表:2005年度における設備投資内容
2004年12月時点で人口カバー率99.9%を達成
表:FOMAにおける人口カバー率の推移
NTTドコモの設備投資額の算出基準
4月に細胞実験結果を中間発表
CTIAで基地局配置ソフトを展示
2005年度は2GHz帯向け投資を拡大するKDDI
表:au事業における設備投資額推移
ボーダフォンの動向
2004年度は前年度比30%減となった投資額
表:ボーダフォンにおける設備投資額推移
2005年度に3Gネットワーク整備を加速
表:Vodafone 3G基地局数の推移
2004年度末の人口カバー率は99.8%
表:Vodafone 3Gにおける人口カバー率の推移
投資減が続くツーカー3社
表:ツーカー3社における設備投資額推移
4.基地局メーカの動向
通期の生産金額/台数も大幅減少
表:基地局通信装置の生産金額の推移
表:基地局通信装置の生産台数の推移
日本電気(NEC)の動向
2004年度のモバイルインフラ部門は前年度比20%増の売上高
表:モバイルインフラ部門の売上高推移と予測
3月にナイジェリアGlobacomからパソリンクを受注
富士通の動向
2004年度のモバイル・IPネットワーク部門は増収
表:モバイル・IPネットワーク部門の連結売上高推移と予測
4月に仏Alcatelと中国3G市場に参入
1xEV-DO方式に焦点を絞る日立製作所
表:通信ネットワーク部門の単独売上高の推移
2005年の中国基地局市場は約6,000億円
5.基地局関連メーカの動向
1x方式向けパワー・アンプのサンプル出荷を開始した三菱電機
表:BA01224の主な仕様
アンリツの動向
2004年度の計測器事業は増収増益
表:計測器事業の連結売上高と営業利益の推移と予測
4月からマイクロ波サイト・マスターの受注を開始
3月からHSDPA方式向け基地局シミュレータの受注を開始
3月から小型/軽量なW-CDMA方式基地局テスタの受注を開始
3月からシグナル・アナライザの販売を開始したアドバンテスト
2月から3G機器試験装置の販売を開始した米Tektronix
6.基地局工事会社の動向
ネットワークシステムサービス事業の微増を目指すNTTデータ
表:ネットワークシステムサービス事業の連結売上高の推移と予測
通信工事事業が前年度比10%減になったNECシステム建設
表:通信工事事業の連結売上高の推移
ドコモ事業が前年度比15%増になったコムシスHD
表:ドコモ事業(NTT工事)の単独受注高推移と予測
NTTドコモ関連工事が横ばいの協和エクシオ
表:NTTドコモ関連工事の単独完成工事高の推移と予測
表:ワイヤレス部門の単独完成工事高の推移と予測
モバイルネットワークソリューションで20%増を記録した大明
表:モバイルネットワークソリューションにおける連結/単独売上高の推移
携帯電話基地局の建設事業に本格参入した熊谷組
7.海外メーカとその他の動向
7月にHSDPA方式基地局を製品化するEricsson
3月にKDDIから1x方式システムを受注した米Motorola
日本市場での携帯電話関連機器販売を高める米Lucent
8.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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