「3.5/4Gサービスの最新動向A」
〜3.5GからSuper 3Gに、そして4Gへ到達させるNTTドコモ〜 |
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【要約】
いよいよ導入される3.5G
NTTドコモが2005年末から2006年にかけて、3.5GのHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)方式サービスを商用化する計画だ。また、2006年度中の携帯電話市場への新規参入を狙うイー・アクセスもHSDPA方式の採用を視野に入れている。一方、機器メーカの動向でも国内外を問わず、メーカ各社のHSDPA方式システムの実演が続々と行われている状況だ。
4Gまでの円滑な移行役に3.9G
これまで4Gへの進化過程には3Gから3.5G、そして4Gへと移行する流れがあった。しかし、2004年12月に3.9Gと称されるSuper 3Gが登場してきた。Super 3GはNTTドコモなどの携帯電話事業者やメーカが提案している通信規格で、3G向け周波数帯域の2GHz帯/5MHz幅を利用し、OFCDM方式を採用することで30M〜100Mbpsの通信速度を実現する。
実験が進む4G
一方の4GはNTTドコモが積極的に実験を推し進めている。すでに電波の受信強度が低い無線環境でも、100MHzの周波数帯域幅で下り1Gbpsのリアルタイム信号伝送に成功したという。また、屋外実験では下り最大約300Mbps、平均でも下り約135Mbps、上り20Mbps超のデータ伝送速度の実現に成功している。それに伴い、NTTドコモは2010年に4Gサービスを開始させる計画だ。
【キーワード】
☆2005年開始見込みの3.5G !!
※NTTドコモが2005年末から2006年にかけて、イー・アクセスも2006年度中のHSDPA方式サービスの商用化を計画している。
★3.9Gと称するSuper 3G !!
※2004年12月に3.9Gと称されるSuper 3Gが登場し、NTTドコモは3Gから4Gまでの移行にHSDPA方式やSuper 3Gといった段階を踏む。
☆実験成功が相次ぐ4G !!
※すでにNTTドコモが電波の受信強度が低い無線環境でも、100MHzの周波数帯域幅で下り1Gbpsのリアルタイム信号伝送に成功したという。
【5.政府と総務省の動向】
4G向けの利用周波数帯をITUに提案する総務省
総務省が2010年を目標に開発が進められている4Gシステムについて、利用周波数帯を3.4G〜4.2GHzと4.4G〜4.9GHz帯として、ITU(国際電気通信連合:International Telecommunications Union)に提案する方針を固めた。4Gは3Gに比べて超高速通信であるため、1チャネルあたり5倍以上の100MHz幅が必要となる。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
いよいよ導入される3.5G
4Gまでの円滑な移行役に3.9G
実験が進む4G
2.3.5Gサービスの動向
3.5Gは4Gへのつなぎ役で本格普及は見込めず
さまざまな通信速度に対応するHSDPA方式のカテゴリー
NTTドコモの動向
HSDPA方式導入にはビット単価の低減
屋内では最大14Mbps、屋外でも最大8Mbpsを実現
2月からHSDPA方式の屋外試験を開始したボーダフォン
2005年度に3.5G導入を計画していないKDDI
イー・アクセスの動向
5月にW-CDMAやHSDPA方式の補完にMobile WiMAXを提案
5月から1.7GHz帯でW-CDMA方式実験を開始したイー・モバイル
4月から1.7GHz帯における実証実験を開始したBBモバイル
HSDPA方式カード型端末の実演を行った独Vodafone D2
2006年からHSDPA方式試験を開始するSmartone
HSDPA方式を採用するChina Mobile
NECの動向
3GSMなどでHSDPA方式システムを動態展示
海外向け3G端末の中核電子部品を共同開発
日立製作所の動向
1月にKDDIからRevision.A対応基地局を受注
表:Revision.AとRevision.0のデータ通信速度比較
11月に米QUALCOMMとRevision.A対応基地局の共同開発で合意
Nokiaの動向
2006年末までにHSUPA方式を提供
2005年度中にHSDPA方式を提供
2007年上期にI-HSPA方式の商用化を目指す
Ericssonの動向
5月にスカンジナビアHi3GとHSUPA方式の実演に成功
2月にHSDPA方式に関する説明会を開催
3GSMでHSDPA方式(Phase.2)を実演
米Motorolaの動向
4月に北京市に3G Development Centerを開設
展示会でPCカード型HSDPA方式端末の模型を展示
HSDPA方式の試作端末の実演を実施した米QUALCOMM
独Siemensの動向
CTIA WirelessでHSDPA方式カード型端末を展示
3GSMでHSDPA方式の伝送システムを実演した米Siemens
加Nortel Networksの動向
3月にLG ElectronicsとHSDPA方式の通信実験に成功
1月に米QUALCOMMとHSDPA方式の通信実験に成功
3GSMでカード型HSDPA方式端末の実演を行った加Sierra
展示会でHSDPA方式端末を展示したSamsung
CTIA Wireless 2005でHSDPA方式の試作端末を展示したLG
2005年中にHSDPA方式LSIのサンプル出荷を開始するアギア
04年1月から3.5G向け受信試験ソフトを販売したアンリツ
2004年6月に米Zyray買収で合意した米Broadcom
flash-OFDM方式を高速化させた米Flarion
3.3.9Gサービスの動向
04年12月に日米欧中26社が次世代通信規格の統一で合意
NTTドコモの動向
4Gへの移行にSuper 3Gを先行導入
2007〜2010年にSuper 3Gを導入
4.4Gサービスの動向
4Gとは?
4G導入は2010年頃、本格普及は2015年!?
NTTドコモの動向
4G屋外実験で低速移動時に下り最大約300Mbpsを実現
12月に4G屋内実験で1Gbpsの伝送に成功
図:1Gbpsパケット信号伝送実験基地局装置
図:1Gbpsパケット信号伝送実験移動局装置
04年3月にNECや富士通と4G向け技術を提案
4G向け5GHz帯実験用無線局免許を取得した日本テレコム
富士通の動向
5月に4G基地局向け装置を開発
高速移動時のデータ通信を実現する技術を開発
04年4月に4G向け通信制御技術を共同開発した三菱電機など
04年7月に下り300Mbpsの通信に成功した米Motorola
04年12月に1Gbpsのデータ伝送を達成した米Siemens
11月に4G/無線LAN対応信号発生器の販売を開始したアンリツ
4G向け信号発生器の販売を開始した安藤電気
2Gから4Gへの一足飛びを計画しているインド政府
5.政府と総務省の動向
4G向けの利用周波数帯をITUに提案する総務省
NICTを中心に4G開発を行う総務省
4G向け周波数帯には3G〜5GHz帯付近が有力
4G標準に向けたアジアの動向
3月に日中韓政府が4G周波数帯の共同歩調で合意
04年9月に日中韓で4G標準化過程を共同対応
04年5月に総務省が4G向け周波数帯の検討案を表明
04年4月に日中韓政府が4G共同開発で合意
04年11月にワイヤレスブロードバンド推進研究会が初開催
6.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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