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「韓国における携帯電話市場動向−2003年下期−」
〜下期は新規加入が伸び悩むも、韓国メーカは海外で大盛況〜 |
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【要約】
下期は新規加入に縮小傾向
韓国市場における2003年下期の携帯電話ユーザ数は43万の純増であった。上期は83万の純増であったため、下期は大幅な新規加入縮小の傾向がみられている。ただ、2004年1月に番号ポータビリティ制度が開始された結果、すでに2月末時点で上期以上の88万という純増数を記録した。現在のところ、制度導入は伸び悩みをみせていた韓国市場を活性化させた要因の1つともいえそうだ。
また、Samsung ElectronicsやLG Electronicsといった韓国メーカは、上期に引き続いて世界市場で成功を収めている。Samsungが2003年通期における携帯電話端末の販売台数で世界第3位、一方、LGは第3四半期におけるCDMA方式端末市場で第1位となった。
【キーワード】
☆1x方式普及率は71.5%!!
2003年12月末における韓国市場の1x方式の普及率は71.5%の2,401万となった。6月末の2,080万から321万の増加となっている。
★1xEV-DO方式普及率が13.0%!!
2003年12月末における韓国市場の1xEV-DO方式の普及率は13.0%の438万となった。1x方式に比べてユーザ数は20%にも満たないものの、6月末の165万から165.5%増となっている。
☆番号ポータビリティ制度導入!!
2004年2月末現在で下期の43万という純増を超える88万を記録している。今後は次第に事業者シェアの変動が表面化してくるものとみられるが、現在のところ制度導入は少なくとも市場の活性化につながっている。
【2.携帯電話ユーザ数の推移(2003年7月〜2004年2月)】
下期はSK Telecomの独り勝ち
携帯電話事業者各社における2003年下期の動向については、SK Telecomが41万の純増、KTFは30,000の純減、LG TeleComが50,000の純増となり、市場全体では43万の純増となった。なお、2003年通期における市場全体では125万の純増を記録し、そのうちに87.2%にあたる109万がSK Telecomの純増となった。これに伴い、韓国市場における携帯電話普及率は2003年12月末時点で70.1%となっている。
【6.番号ポータビリティ制度の動向】
2004年1月から番号ポータビリティ制度導入
2004年1月1日から、韓国市場で番号ポータビリティ制度が導入された。韓国市場では日本の総務省にあたる情報通信部が2002年4月に、携帯電話における制度導入の方針を決定している。当初、携帯電話事業者3社は導入に反対を示したが、10月にKTFとLG TeleComが時間差導入を主張した。これを受け、情報通信部は2003年1月に、2004年1月から段階的に制度を導入することを正式決定している。
【目次/図表】
要約
キーワード
図:韓国における携帯電話市場(2003年12月末現在)
1.韓国の市場概況
下期は新規加入に縮小傾向
図:韓国市場における携帯電話の累積ユーザ数推移(2003年7月〜2004年2月)
図:韓国市場における携帯電話の純増ユーザ数推移(2003年7月〜2004年2月)
表:韓国市場における携帯電話の累積ユーザ数推移
2.携帯電話ユーザ数の推移(2003年7月〜2004年2月)
下期はSK Telecomの独り勝ち
図:韓国市場における事業者別ユーザ数の推移(2003年7月〜2004年2月)
表:韓国市場における事業者別ユーザ数の推移
12月末の1x方式普及率は71.5%
図:韓国市場におけるCDMA2000 1x方式ユーザ数の推移(2003年7月〜2004年2月)
表:韓国市場におけるCDMA2000 1x方式ユーザ数の推移
12月末に400万を突破した1xEV-DO方式
図:韓国市場における1xEV-DO方式ユーザ数の推移(2003年7月〜2004年2月)
表:韓国市場におけるCDMA2000 1xEV-DO方式ユーザ数の推移
表/図:韓国市場における事業者別シェア
3.携帯電話事業者の動向
長期契約割引でユーザを誘う事業者
W-CDMA方式の普及進まず
モバイル・バンキングで銀行と提携を進める事業者
SK Telecomの動向
3月からモバイル・バンキングの国際ローミングを開始
12月からW-CDMA方式TV電話サービスを開始
衛星DMB放送開始に後れ!?
3GコンテンツにMPEG-4 aacPlusを採用
KTFの動向
端末メーカとW-CDMA技術開発協議会を結成
10人に2人の利用となったFimm
表:KTFのFimmとSK TelecomのJune対応端末台数の推移
地下通話の品質改善に約200億円を投入するLG TeleCom
4.端末メーカの動向
CeBIT 2004における韓国メーカ各社の展示端末
表:Samsung Electronicsにおける主な展示端末の概要
表:LG Electronicsにおける主な展示端末の概要
表:MAXON Telecomにおける主な展示端末の概要
1x方式では先行する韓国メーカ
Samsung Electronicsの動向
2010年に世界シェア25%を目指す
2003年の販売台数は世界第3位
表/図:2003年における世界の携帯電話端末販売台数
欧州事業者へW-CDMA方式端末や機器を供給
衛星DMB放送向け受信用チップを開発
米AgereからGPRS/EDGE方式チップやソフトを取得
英ARMから携帯機器向け3D技術を取得
米Verizon向けにスマート・フォンを供給
2時間まで録画可能なカメラ搭載端末を投入
LG Electronicsの動向
英Orange向けにEDGE方式端末を発表
2003年の端末販売台数は2,600万台超
2003年第3四半期のCDMA方式端末市場で第1位
表/図:2003年第3四半期におけるCDMA方式端末の世界市場
SK Telecomの完全子会社化となるSK Teletech
2004年に世界第6位を目指すPantech
HKT公司を設立したKTC
2004年は150万台を供給するMotorola Korea
LG TeleComへカメラ端末部品を供給したカシオ
5.その他の動向
夜間の広告メールを全面禁止した情報通信部
2004年2月から撮影時には65dBのシャッター音を義務化
リング・バック・トーンの配信を開始したエキサイト
Cybird Koreaを設立したサイバード
慶弔金贈答サービスを開始したDanal
携帯電話加入が20,000台を突破した北朝鮮
6.番号ポータビリティ制度の動向
2004年1月から番号ポータビリティ制度導入
半月で移行ユーザは15万
施工初日にエラーを起こしたSK Telecom
メーカと代理店は制度導入で盛況
共通識別番号の採用も開始
表:韓国市場における事業者識別番号体系
7.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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