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「基地局関連メーカ各社の動向−2003年度通期−」
〜3Gエリア拡大が順調な事業者、基地局売上が縮小するメーカ〜 |
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【要約】
3Gエリア展開を進める事業者
NTTドコモとボーダフォンによる3Gサービス・エリアの拡大が進んでいる。KDDIのCDMA2000 1x方式とは異なり、W-CDMA方式サービスはゼロからのエリア展開となったが、2004年度にはPDC方式基地局数を凌駕するものとみられる。また、KDDIはCDMA2000 1xEV-DO方式サービス「CDMA 1X WIN」開始以外に、1x方式エリアの拡充や通話品質向上を目的に、基地局などの新設/増設を実施した。
海外展開や基地局の小型化を進めるメーカ
国内事業者による3Gエリアの拡大が進んでいるものの、基地局メーカ各社の売上高自体は大きく伸びていない。最大手とされるNECの場合、前年同期比ベースで縮小傾向が続いており、2003年度通期では前年同期比14.0%減となる3,182億円にとどまっている。しかし、今後は海外市場における3Gサービス開始により、海外展開が売上に大きく貢献するものとみられる。
3Gエリア拡大の恩恵を受けた工事会社
一方、2003年度下期は多くの基地局工事会社の売上高が、移動体通信工事事業で増加ないし微減の結果となった。携帯電話事業者各社による3Gエリアの拡大により、工事会社各社の移動体通信工事事業は恩恵を受ける格好となっている。ただ、2004年度は横ばいないし微減を予想する工事会社も多い。
【キーワード】
☆3Gエリア化が進む事業者!!
※エリアありきの携帯電話サービスでは、携帯電話事業者各社が積極的に3Gエリアの拡大や充実を進めている。
★海外に期待するメーカ!!
※メーカ各社の基地局事業は伸び悩んでいるが、今後は海外市場における3Gサービス開始に期待がかかる。
☆多くが売上増の工事会社!!
※2003年度下期は多くの基地局工事会社の売上高が移動体通信工事事業で増加ないし微減の結果となった。
【2.携帯電話基地局数の推移と予測(2003年〜2008年)】
前倒しが進むFOMAの早期エリア化
総務省の「情報通信統計データベース」によれば、2003年度における携帯電話基地局数は80,097局になったという。前回レポートと比べ、合計基地局数は約3,000局の増加となっており、2004年度以降の予測でも大幅に増加傾向を示す結果となった。
【目次/図表】
要約
キーワード
1.市場概況
3Gエリア展開を進める事業者
海外展開や基地局の小型化を進めるメーカ
3Gエリア拡大の恩恵を受けた工事会社
2.携帯電話基地局数の推移と予測(2003〜2008年度)
前倒しが進むFOMAの早期エリア化
表:携帯電話基地局数の推移と予測
図:携帯電話基地局数の推移と予測(エムレポート推定)
表:2G/3G別基地局数の推移と予測
【再掲載】表:携帯電話事業者各社における設備投資額の推移と予測
3.携帯電話事業者の動向
NTTドコモの動向
2003年度の設備投資は前年度比6%減
【再掲載】表:NTTドコモにおける設備投資額推移と予測
表:2003年度通期における主な携帯電話の完成設備
6月にFOMA基地局の増強工事を実施
表:FOMA基地局数の推移と予測
表:FOMAにおけるサービス・エリアの推移
6月末にIMCSを拡充
表:6月末までのIMCS設置状況
表:FOMAにおけるIMCS数の推移と予測
表:movaにおけるIMCS数の推移
地球環境に配意したFOMA基地局の運用を開始
表:DoCoMoエコタワーの概要
FOMAネットワークのIP化を促進
KDDIの動向
2003年度はau事業で1,600億円を投資
【再掲載】表:au事業における設備投資額推移と予測
3月に1X WINエリアを拡大
表:1X WINの下り最大2.4Mbps通信対応エリア
ボーダフォンの動向
VGS基地局調達に英Vodafone Groupの力を活用
【再掲載】表:ボーダフォンにおける設備投資額推移と予測
2003年度末にVGSエリアが全国99.5%を達成
表:VGS基地局数の推移と予測
7月にVGSエリアの拡充などを実施
表:7月におけるサービス・エリア拡充地域
地下鉄でのエリア化を推進
PDC方式の充実や通話品質の向上を図ったツーカー3社
【再掲載】表:ツーカー3社における設備投資額推移と予測
4.基地局メーカの動向
2003年度の基地局生産額は1,500億円で4年連続の成長
表:基地局通信装置の生産/輸出金額の推移
表:基地局通信装置の生産/輸出台数の推移
日本電気(NEC)の動向
2003年度はインフラで3,000億円
表:NECにおけるモバイル関連事業の売上高推移
NEC埼玉がW-CDMA方式基地局を生産中
3G基地局に米Agere製RFパワー・トランジスタを採用
3G対応の簡易型マイクロ波通信システムの販売を開始
パナソニック モバイルコミュニケーションズ(PMC)の動向
2003年度は無線基地局などで約1,100億円
中国市場は3Gライセンス交付後が勝負
富士通の動向
2,000億円規模で推移するモバイル・IPネットワーク部門
表:富士通におけるプラットフォーム事業の連結売上高推移と予測
3G以降の基地局アンテナを開発
三菱電機の動向
通信事業は端末が牽引
表:情報通信システム事業における連結売上高の推移と予測
日立製作所の動向
通信ネットワーク事業は1,300億円
表:通信ネットワーク部門における単独売上高の推移
京セラの動向
3月に豪PBAへiBurst基地局と端末を供給
5.基地局関連メーカの動向
アンリツの動向
2005年度に移動体向け計測器で350億円
表:計測事業における売上高推移と予測
230万円の3G向け測定器の販売を開始
中国から3G端末測定器を受注
NTTドコモがアンリツ製FOMAテスタを採用
自動評価が可能な端末テスト・ソフトの販売を開始
2台の端末を高速一括測定可能な測定器を開発
W-CDMA方式アンテナ共用器を開発した村田製作所
電波障害解消アンテナの販売を開始したココモ
6.基地局工事会社の動向
携帯電話基地局の整備などは減収のNTTデータ
表:NTTデータにおける連結売上高の推移と予測
通信建設・電気設備工事事業で800億円のNECシステム建設
表:NECシステム建設における連結売上高の推移
表:NECシステム建設における2004年度連結売上高の推移
NTT関連で1,500億円のコムシスホールディングス
表:コムシスHDにおけるNTT/NTTドコモなどへの連結売上高の推移
表:コムシスHDにおけるの連結売上高の推移と予測
表:コムシスHDにおけるのIT関連ビジネスの2004年度連結売上高の予測
ワイヤレス部門で450億円の協和エクシオ
表:NTT関連通信設備事業における連結/単独完成工事高の推移
表:NTT関連通信設備事業における2004年度連結/単独完成工事高の推移
表:NTT関連通信設備事業におけるNTTドコモ関連工事高の推移と予測
移動体通信工事事業で330億円の大明
表:移動体通信工事事業における連結売上高と単独完成工事高の推移
表:大明における2003年度の移動体通信系の主な完成工事
表:大明における2003年度の移動体通信系の主な手持工事
通信建設事業で600億円の日本電話施設
表:通信建設事業における連結/単独売上高の推移
表:2004年度の通信建設事業における連結/単独売上高の推移
7.海外メーカとその他の動向
米UTStarcomの動向
中国や日本でW-CDMA方式基地局の販売に注力
2006年に日本市場で500億円の売上高を計画
台湾FETなどから機器供給メーカに選定されたEricsson
米Texas Instrumensts/日本テキサス・インスツルメンツの動向
無線基地局向け新型RF製品を発表した日本TI
W-CDMA方式向けRFトランシーバを1チップ化した米TI
1GHz版DSPのサンプル出荷を開始した日本TI
ソフトバンクBBの動向
13,000ヶ所の基地局用地を確保
基地局用地確保に1,000名を動員
7月に全駅で3G端末を利用可能にした東京メトロ
違法な電波増幅器の設置が急増
8.関連リンク
表:関連リンク(五十音順)
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