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「PHSサービスの最新動向」
〜定額制データ通信で市場を再活性化〜

 

定額制データ通信!!

電話番号の変更!!

2001年度は15万台の減少!!

成功のカギは“定額制”!!
販売開始日:2002年10月7日
ページ数:A4版24頁
ファイル容量:464kB
価格:15,000円(税抜)

【要約】

最盛期は700万ユーザを獲得!!
PHSサービスは1995年7月から北海道と関東圏で先行開始され、初年度に150万のユーザを獲得し、1996年度には600万へと市場規模を急拡大させた。音質の良さや通話料の低価格さが評価され、1997年9月末には706万8,000件のユーザを獲得した。しかし、携帯電話の通話料値下げやサービス向上により、PHSユーザが携帯電話サービスへシフトしてしまい、PHS事業者は業績不振に陥った。その結果、PHS事業者の業界再編が進み、1998年にはNTTパーソナル通信網がNTTドコモに事業を譲渡し、1999年には旧アステル各社も電力系通信事業者などに吸収された。

落ち込みを救ったのは“データ通信”!!
現在では567万ユーザにまで縮小しているPHS市場であるが、各PHS事業者はユーザの減少傾向に歯止めをかけるため、PHSサービスを音声通話以外のデータ通信端末として、新たな需要の掘り起こしに注力してきた。そうした中、2001年6月からDDIポケットが開始させた定額制データ通信サービス「AirH"」は、ビジネスマンなどの支持を得て、徐々にPHS市場の再活性化の力となっている。関西圏でも関西電力子会社のケイ・オプティコムが「eo64エア」を開始しており、こちらも毎月ユーザを増加させ続けている。


【キーワード】

☆定額制データ通信サービス!!
NTTドコモの「FOMA」やKDDIのCDMA2000 1xのように高速ではなくても、定額制であれば、ユーザは通信料を気にすることなく、データ通信を利用できる。また、今やPHSサービスの64kbpsや128kbpsが高速データ通信とはいいがたい通信速度になりつつあるが、定額制の64kbpsや128kbpsであれば、許容範囲にあるとされる。確かにデータ通信サービスにおいて、通信速度が高速であることは重要な要素だが、現在のユーザの意識はスピードよりもコストに重きを置くという傾向もある。事業者側もユーザの利用シーンを想定して、準定額制プランを提供しているものの完全定額制の利便性には勝らない。

★電話番号の変更!!
サービス開始当初のサービス・エリアの不備から、携帯電話サービスにユーザが流出していってしまった。現在ではサービス・エリアも全国に拡大しており、DDIポケットの場合、人口カバー率は約93%となっている。ほぼエリア面では携帯電話サービスに劣らない状況になった。しかし、携帯電話サービスからPHSサービスに移行するには電話番号が変更されてしまうデメリットがある。


【市場規模】

表:PHSサービスの累積/純増ユーザ数推移と予測(単位:千台)

年度 2001 2002 2003 2004 2005 2006
累積ユーザ 5,698

本レポートにて掲載

6,982
純増ユーザ ▲144 340

※2002年度以降は著者推定。

これまでPHSサービスのユーザ数は減少傾向が続いていたが、各PHS事業者がデータ通信サービスに注力しはじめた結果、2002年度以降はユーザ数の増加が見込める。DDIポケットによるSDメモリカード型やUSB型の「AirH"」投入がカギとなりそうだ。


【PHSの行方】

成功のカギは“定額制データ通信”
DDIポケットやケイ・オプティコムの成功に続き、いよいよNTTドコモも定額制データ通信サービスの検討をしはじめた。各MVNOによる定額制データ通信サービスも続々と開始され、にわかにPHS市場が活気を増してくるものと考えられる。すでに旧アステル各社でも定額制データ通信サービスを開始させているが、DDIポケットやケイ・オプティコムの成功には程遠い状況だ。これには月額利用料の価格設定に問題があるものとみられ、各社が成功を収めるには思いきった利用料の低廉化が必要とされる。その点、ケイ・オプティコムの「eo64エア」はサービス・エリアが制限されるものの、月額3,000円で64kbpsといった思いきったサービスが受けたものとみられる。

「成功のカギは“定額制データ通信”」以外にも、「次世代PHS構想」や「無線LANとの融合!!」についても掲載しています。


【目次/図表】

要約
キーワード

1.市場概要
 最盛期は700万ユーザを獲得
 落ち込みを救ったのは“データ通信”
  図:PHSの累積ユーザ数(1995年度〜2001年度)

2.市場規模と市場予測(2001年〜2006年)
 PHSサービスの累積/純増ユーザ数推移と予測
 図:PHSサービスの累積/純増ユーザ数推移と予測
 表:PHSサービスの累積/純増ユーザ数推移と予測
 表/図:2002年8月末の累積ユーザ数
 PHS端末の出荷数推移
  図:PHS端末の出荷数推移
  表:PHS端末の出荷数推移
 端末メーカの動向
 PHSの普及拡大要因
 PHSの普及阻害要因
 表:各社の定額制データ通信サービスの利用料比較

3.DDIポケットの戦略
 データ通信端末はメイン、音声端末はサブ?
 2003年度にはAirH"のみで200万を獲得
  図:DDIポケットの累積/純増ユーザ数推移
  表:DDIポケットの累積/純増ユーザ数推移と予測
 さまざまなタイプのPHS端末を投入
  表:各PHS端末の特長
 128kbps以上の増速の可能性
 ビジネス向けデータ通信市場への展開

4.NTTドコモの戦略
 データ通信へシフト
  図:NTTドコモの累積/純増ユーザ数推移と予測
  表:NTTドコモの累積/純増ユーザ数推移と予測
  定額制サービス提供の可能性も
  音声/データ通信併用のPHSカード

5.旧アステル各社の戦略
 電力系NCCへ事業を譲渡
  図:旧アステル各社の累積/純増ユーザ数推移と予測
  表:旧アステル各社の累積/純増ユーザ数推移と予測
 (1)鷹山
 PHS事業買収の狙い
 PHS端末で定額制IP電話サービス
  (2)ケイ・オプティコム
 eo64エアが好調
  図:ケイ・オプティコムの累積/純増ユーザ数推移と予測
  表:ケイ・オプティコムの累積/純増ユーザ数推移と予測

6.MVNOの動向
 MVNOガイドライン適用
  表:MVNOガイドラインによる定義
  表:第一種電気通信事業者とMVNOとの契約形態
 (1)日本通信
 (2)京セラコミュニケーションシステム
  (3)三菱電機情報ネットワーク
  (4)NTTPCコミュニケーションズ/NTTコミュニケーションズ
  (5)富士通

7.PHSの行方
 成功のカギは“定額制データ通信”
  表:各社の定額制データ通信サービス一覧
 次世代PHS構想
 無線LANとの融合!!


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